番外編その1 ページ6
作者の來です。
小説を書く時、私は基本自分の実体験を元に書いているのですが、この前実際にあった出来事があまりにも文字にしたいようなことだったのでお話にしました。
作者の実体験なので本編とは全く関係がなく、Fischer'sのメンバーも出てきません。
青春っぽいお話が読みたい方だけどうぞ。
↓
(『私』は好きな人がいたが、その人に好きな子がいるらしいと知って諦めた。今はもう好きではない。文化祭のクラスの出し物としてお化け屋敷をやっている時のお話。『私』は壊れかけた開閉が必要な段ボールの扉を支える役をしている。)
2日間のガタが来た段ボールの扉は、人の支えなしでは立てることすら不可能になっていた。
自分から支える役に乗り出したものの、通路を全て塞ぐ程大きな扉は、いくら女子の中で身長が高い方である私でも1人で支えることは困難である。
おまけに少しだけ空いた隙間から通ろうとして来る人たちもいるわけで、明らかに私だけでは力不足だった。
やばいかも、そう思った時。
スッと扉に添えられる手。
顔を上げれば、以前私が大好きだった彼の姿。
「いいよ、手伝う。」
そう言って彼は私と一緒に扉を支えてくれた。
大きな段ボールとは言えども、さすがに2人で支えるにはある程度近づく必要がある。
薄暗い教室でこの距離感は、いくら今はその気がないとしても自然と心拍数は上がる。
数センチ近付けば触れてしまうほどの距離。
ほんの少しだけ、意識をしてしまう。
…あぁ、このまま触れてもいいような関係だったなら。
恋の後遺症といったところか、ないとわかっていることでもいつの間にか考えている。
1ヶ月前だったら、この状況でも嬉しくなっていたのだろう。
変わってしまった自分の心境に、なんだか少し切なくなった。
今じゃ、ないんだよなぁ。
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www - 続きって書けますか? (2019年11月3日 14時) (レス) id: c017dbb3ff (このIDを非表示/違反報告)
www - なるかさん» でしょでしょ?!(笑) (2019年10月5日 21時) (レス) id: bb2f701b11 (このIDを非表示/違反報告)
なるか(プロフ) - wwwさん» これは、続き気になりますねー (2019年10月4日 22時) (レス) id: cc5fc6c73c (このIDを非表示/違反報告)
カレン(プロフ) - できたらで良いのですが、番外編のような形で今日の深イイ書いて欲しいです。お願いします。 (2019年9月30日 22時) (レス) id: b3e45f8b93 (このIDを非表示/違反報告)
www - 更新よろしく☆ (2019年9月29日 16時) (レス) id: bb2f701b11 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:來(らい) | 作成日時:2019年9月5日 0時