22話 ページ25
久しぶりに、夢をみた。
真っ暗な闇の中を、何かに追われるように走っていた。
何に追われているのかはわからない。けれど、絶対に捕まってはいけないことだけははっきりとわかる。
どれだけ逃げても、いつまでも追いかけてくる『何か』。
もう諦めてしまおう…
そう思った時、誰かの手が差し出される。
「掴んで！！」
聞いた事のある優しい声。
君が居てくれるなら大丈夫。
そんな風に思わせてくれる。
私は安心して彼の手を握った。
「…ちゃん。…Aちゃーん。」
誰かが私を呼ぶ声がする。
うっすらと目を開けると知らない部屋が視界に広がった。
ん…？ここは？
確か昨日、モトキくんとカフェに行った後そのまま彼の家に……
「…って、え！？待ってここ！？」
「やっと起きた。おはよーございます。」
がばっと身体を起こすと私が寝ていたベッドの隣にモトキくんが座っていた。
そうだ、私昨日モトキくんの前で思いっきり泣いちゃって、そのまま…
「ごめんモトキくん！私昨日そのまま寝ちゃったよね！？」
やってしまった…
友だちとはいえ、いい歳した大人が他人の家で寝てしまうなんて迷惑にも程がある。
でもなんだか、気分がすっきりしていた。
悲しくない訳ではないけれど、すごく心が軽く感じる。
全部、モトキくんのおかげだ。
「大丈夫だって。それよりAちゃん、さっきからスマホがずっと鳴ってたけど、仕事の話とかじゃないかな？平気なの？」
仕事…？仕事……………………あ。
嫌な予感。
私はおそるおそるモトキくんに訊ねる。
「ねぇモトキくん。今日もしかして、木曜日だったりする…？」
「あーそうだね。今日は木曜日だよ。」
…………やったわ。
10時からライブの打ち合わせの予定だ。
時計に目を向けると、9時を少し過ぎた所を差していた。
モトキくんの家から自分の家まで大体20分くらい。
打ち合わせの会場までは自分の家から10分ほど。
そして今の私はというと、服も髪もメイクも昨日のまま。
…遅刻が確定した。
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もきたん - 星の数が足りない〜ﾎﾟﾁﾎﾟﾁﾎﾟﾁﾎﾟﾁ (2020年9月13日 10時) (
レス) id: 0ceb3868db (このIDを非表示/違反報告)
ゆきだるま(プロフ) - LINEのところの吹き出しってどうやりますか？私も登校しているのですが、やり方が分からなくて…教えてください！この作品大好きです！ (2019年10月25日 20時) (レス) id: bda2441edd (このIDを非表示/違反報告)
Yuki(プロフ) - 一気読みてしまいました…笑素晴らしいお話でした!!!天月くん視点の話も見てみたいです！ (2019年9月25日 20時) (レス) id: 4a658d8cff (このIDを非表示/違反報告)
ここぐみ - 付き合ってからの二人が気になる！ (2019年9月6日 19時) (レス) id: 08670c7dca (このIDを非表示/違反報告)
せいら/うおたみん(プロフ) - 付き合ってからの2人、気になります！お時間があれば、ぜひ作ってください(´∀`)次回作も楽しみにしてます(*^^*) (2019年9月3日 21時) (レス) id: 2c14e8117c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：來（らい） | 作成日時：2019年8月13日 2時
