体調が不良気味のようです【QK】-11-

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山本｢様子を見に行く前にキッチンに寄っただけなのに……。次はちゃんと呼んで下さいよ｣


川上｢うん……｣


熱で頭が回らない。


どうせまた自分で動くだろうけど、その場しのぎで返事をした。



それからしばらくが経ち、熱が上がりきったのかずっと寒かったのに暑く感じ始めたら次は汗が出てきた。


何度か山本が様子を見に来てくれたが、その時は寒かったから別に何も言わへんかったんやけど


気づいたら暑くなっていた。


川上｢タオル……｣


スマホに手を伸ばしかけて止まる。


やっぱり恥ずかしい気持ちが勝ってしまう。


俺はまた仮眠室を出た。


鞄の中にタオル入っているはずやから……執務室か。


執務室の扉の前まで来た時、また倒れそうになって軽く体重をかけていた壁に凭れた。


ガチャッ


山本｢川上さん！｣


執務室の扉が開く音と同時に山本の声が聴こえて、すぐさま肩を抱かれる。


山本｢どうして動いちゃうんですか、戻りますよ！｣


3度目の連行により俺は仮眠室に戻った。


それから山本に事情を説明して、タオルを持ってきてもらい


山本｢本当に次は呼んで下さいよ？ちゃんとすぐに来ますから｣


しっかりと釘を刺して執務室に戻って行った。


心做しか山本が仮眠室に来る頻度が増えた気がする。でも、やっぱり頼むのを恥ずかしいと思ってしまう自分がいる。


冷えピタが温くなってきて、交換した方が良いかもなとか考えちゃって。動画を見るのに使っていたスマホを置いて立ち上がった。


やっぱり自分の足だけでは身体を支えきれず、壁に体重をかけながら扉の前まで歩いたその時


カチャッ


扉の開く音がして、思わず前を見た。……デジャヴ？


山本｢川上さん！もう……｣


そう言いながら俺を布団に誘導した。


山本｢そろそろ怒りますよ？｣


冗談めかしているように見えて実は本気の可能性もあるから、逆に怖い。

3→←熱 / kwkm -さーにゃんさんリク-

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