体調が不良気味のようです【QK】-10-

精神系 / wtnb -依利さんリク- ページ41

いつからだろ？


何もやる気が起きなくなったのは。


オフィスに行くのも、ご飯を食べるのも、何もかもしたいと思わない。


1人、部屋で虚無感に襲われる毎日。


みんなに迷惑をかけたい訳じゃない。


この状況が普通じゃない、前はこんなんじゃなかったってことも自分で分かっている。



だから俺は、意を決して病院に行った。


精神科って響きだけでちょっと怖いけれど、仕事にも支障が出るから。


診察が終わり、診断結果を聞かされて俺は驚いた。


渡辺｢鬱病……ですか？｣


医師の口からそう言われ、戸惑う。


俺が鬱病？


そんなまさか……。


医師から渡された診断書にも"鬱病"と書いてあった。


確かに、何もやる気が起きないし


どうしようもないほど死にたくなることもあるけど。


でも、自分が精神病になっているなんて思っていなかった。



病院からの帰り道、タクシーの中で痛み出したお腹を摩りながら鞄を見つめた。


家に着いて、鞄の中は触らず椅子に座った。


渡辺｢痛……｣


3ヶ月くらい前から痛むようになったお腹。


胃が痛いって感じかな？


放っておけばそのうち治まるし、あまり深く考えていなかったけれど


あの結果がショックすぎたのか、心做しかいつもより痛く感じる。


気の所為。きっと俺の気の所為。


いつもより痛いと感じているのは。



抱えている記事が3本もあるから、オフィスに行きたくなくても行くしかなくて


静かに作業をしていた。


すると、また急に痛み出す。


痛み出すと摩らずにはいられなくて、自然と手がお腹の方に動く。


その時


川上｢こうちゃん、どうしたん？｣


川上さんに見つかってしまった。


川上｢お腹、痛いの？｣


渡辺｢いや、大丈夫ですから……い、た……！｣


川上｢全然大丈夫そうじゃないやん！これ、病院行った方がいいって！｣


俺が｢大丈夫ですから｣と言うよりも先に


山本｢川上さん、どうしたんですか？｣


伊沢｢騒がしいけど、どうした？｣


山本さんと伊沢さんが川上さんの声を聞いて、こっちに来てしまった。


川上｢こうちゃんがお腹痛いみたいなんですよ！｣


山本｢そう言えば、何度かこうちゃんが痛そうにしていたの見たことあります！｣


え、山本さんにも見られてたの？


伊沢｢こうちゃん、ちゃんと病院に行って検査してもらいな？｣


俺は川上さんの付き添いで、病院に向かった。

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