哀しいから、 ページ6
岩泉「及川…なんて顔してたんだよ、あの野郎」
俺は今、及川が学校に忘れていった教科書やらなんやらを届けに
及川の家に向かっている途中。
歩いている途中にふと浮かんでくるのは、虚ろな目をして笑っていたあいつの顔。
いつもの自信が溢れていた目ではなく、光が失われた目。
それを見て俺はぞっとした。
何が俺を恐怖させたのかは分からない。
だが、俺は及川の目に
恐怖感と不安感を抱いた。
岩泉「…っし」
及川の家の前に立ち、覚悟を決めてチャイムを押す。
ーピンポーン♪
…
出ない。
寝てんのか？
岩泉「…？」
ドアに手をかけて引いてみる
ーガチャ…
岩泉「！！」
開いている。
鍵、掛け忘れたのか？
家の中に入る。
恐ろしい程の静寂が、俺を更に不安にさせた
岩泉「及川！忘れもん届けに来たぞ！」
叫んでみる。
…
返事が来ない。
何かが、おかしい。
不審に思い、及川の部屋に行く
岩泉「おい！いるなら返事くらいしろよ！」
そう言いながら、扉を開けた。
そこには、着替えず制服のまま横になっている及川の姿。
岩泉「何だ…寝てんのかよ。…疲れてんのかな」
そう言い、及川の机に教科書などを置いていく。
ふと、見慣れないものが視界に入った
岩泉「ん？んだこれ…」
小型の瓶に、白い錠剤が半分ほど入っている。
ラベルを見た。
【バルビツール酸系睡眠薬】
・一度に大量に服用しないでください。命の危険に関わります。
岩泉「！？」
睡眠薬？何でだ。必要じゃないだろ。
岩泉「…！もしかして！おい、及川！！聞こえるか！？」
動かしてみるが、反応はなし。
胸に耳を当ててみる。
無音。無振動。
心臓の音は、聞こえない。
無論、呼吸の音も、聞こえない。
岩泉「…！！電話…救急車！！」
慌てて救急車に電話をする俺。
岩泉「もしもし！？あの、友達の心臓が止まってて…！はい、岩泉です。住所は…」
及川の顔は、青白かった。
だが、どこか安心したような穏やかな顔だった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 2人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
西城あおば(プロフ) - ゆーじさん» 続き書けたら書くつもりなんだけどね、かけるかなぁ？ (2017年4月15日 9時) (
レス) id: 8efbdede43 (このIDを非表示/違反報告)
西城あおば(プロフ) - ゆーじさん» 遅くなってごめんね。 (2017年4月15日 9時) (レス) id: 8efbdede43 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーじ - 西城あおばさん» こんばんは！続き期待してていいのかな！？今色々考えてるから何だかこの作品3回見直してみたよ。深い…。 (2017年4月10日 22時) (レス) id: f6a5d4b00c (このIDを非表示/違反報告)
西城あおば(プロフ) - ゆーじさん» 生まれ変われるのかどうかは、神様が決めてくれるのかな？感動してくれて嬉しいよー！！続き。楽しみにしててね！ヽ(*´∀｀)ノ (2017年4月4日 20時) (レス) id: 8efbdede43 (このIDを非表示/違反報告)
ゆーじ - うわ…１話でじわーって来てしまったよー！！キミはダレ…。生まれ変われるのかなあ。自分だったら…どうするだろう。分からないよー！ (2017年4月1日 21時) (レス) id: f6a5d4b00c (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：西城あおば | 作者ホームページ：http://aoba.jp
作成日時：2016年11月27日 14時
