［暁のヨナ］赤龍は鈍感過ぎてヤバイのです 0.1 過去編

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サヤ「Aちゃん、凄く似合ってるわ！」


あれから体を拭いてれたサヤは着替えの手伝いもしてくれた


ふんどし(女性専用)そして心衣(胸当て)というものを付けて、上から半襦袢(はんじゅばん)を着る



その後に、赤と紫の混ざった色の半袖の着物を着て 帯を巻いて完成

半襦袢の袖が着物の袖から伸びて見える形になる



『すごい！！何これ！可愛い！』



袖を指で持ち 全身に目を向ける


サヤ「喜んで貰えて良かったわ〜！」


『……こんな可愛いの私に似合うの？着物の良さが剥がれ落ちてる気がするんだけど…』


サヤ「ふふ、大丈夫よ。Aちゃんは ベッピンさんだからね！」





ベッピンさん？


いの…しし…

…



イノシシ女ってこと？？


イノシシ…


イノシシって怒らせたら突進してきて強いのよね

でも、可愛いし家族愛がある


ん、ベッピンさんってイノシシ女って事？



……きっとそうね

絶対そうね



どういう経緯でこの発想に至ったが分からないか、複雑な気持ちになった


サヤ「…どうしたの？急に元気無くなって」


『えっ？なんでもない！イノシシって凄いなぁ〜って思ってただけ！』


サヤ「イノシシ？？」


『なんでもないわ！サヤ！とにかく着替え終わったし、私 これから何をすれば良い？』


サヤ「え、ええ。そうね〜

まず今の所聞いてる話だと、

ハク様や風邪の部族の他の同い年の子と高華王国の事を勉強したり、

武器の稽古をしてもらうって言っていたわ」



…なんか、勉強と稽古って昔やった事ある気がするんだけど……

…？昔？？


サヤ「そんなに難しくないと思うからね！大丈夫、Aちゃんなら出来るわ！」


『？、あ、ありがとう サヤ』


いつのまにか険しい顔になっていた私を勉強と稽古に対して不安を感じていると思ったサヤだった




サヤ「そういえば、風邪の部族の象徴でもある首飾りと耳飾りを付けないとね」


『…本当に良いの？』


あんな綺麗な物を…

こんな着物の魅力を剥がして行く私に…


サヤ「首飾りはつけれるわね」


そう言いながらサヤは 私の頭から首へとその首飾りを通していった


サヤ「問題は耳飾りね…」


えっ、問題って何？


サヤ「…耳に穴開けるけど良い？」


『……穴？…』


サヤ「手違いで耳に穴を開けてそこから通すものになってるのよ

嫌なら無理に付けてとは言わないわ、どうする？」



『……ごめん、時間をくれない？』

衝撃でまだ現状を飲み込めてないので

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