［暁のヨナ］赤龍は鈍感過ぎてヤバイのです 0.1 過去編

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賊の男が森に消えていった後、Aは すっかり動かなくなった


それと同時に何故か足から崩れ落ちた


それに合わせるように、組む腕を離さず 尻から座る




さっきまで 響いていた悲鳴などは もうすっかりと無くなり無音が続いた





次に俺を襲うのかと思っていたが…





ピクリとさえも動かないA







『……おい、A、生きてるか？…』





A「………」





『………』







そっとAの顔を盗み見る




頬には乾いた赤茶色の滴型がいくつが付いていた



さっきの行動をした者とは思えないほど、音の良い呼吸をしながら寝ている



木々から漏れる光にまつ毛が反射し、呼吸とともに体全体が上下するのを密着する中 感じる


心の臓、心臓も しっかりとした心拍数を奏でる



『……はぁー、』




溜息と共に、組んでいた腕を、力なく下ろした




(［A］を座りながら、バックで抱き締めている感じの形、手はAの膝)









……疲れた






結局、俺、なんかしたのかな…






怪我した場所の 感覚が もう どうかしてる







ヤバイな…








何故か無性に、眠たい







集中力を失うと、強烈な睡魔が襲った





『…ヤバイな、寝たらダメだって…分かってるのに………はぁ〜……死 ぬかもしれないのに……眠たい…』





何度もあくびをこぼすが、寝るのはダメだと寝ようとする自分を引き止める






でも、現実はそう上手くはいかない




『……く、…そ……』



小さく動く口から出る言葉



同時に寒さを感じる




熱を求めようと、Aの腰に腕を回した





視野が狭くなる





すぐ近くにあるAの肩に重たく感じる頭を置き、目を閉じた

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