拝啓、失恋者ども

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私は久保田A。





幼い頃からの夢であるメイクアップアーティストとなるべく、バイトをしながら勉強中。




バイト先は、レペゼン地球。

内容はメンバーのメイク。(まぁ、当たり前か)





なぜ、こんな集団の中でバイトをしているのか。勿論ちゃんとした理由がある。


私の好きな人がいるからだ。



相手はDJ社長こと木本駿之介。




彼とは生まれた時から幼馴染(私の方が２つ下だ)で、いつも一緒にいた。




しゅんちゃんへの恋心に気づいたのは、小6の時。




どこがとか、どうしてとか、そんな事はわからないけれど、きっとずっと前からこうなる運命だったんだと思う。






だって、しゅんちゃんへの気持ちを自覚した時、私の中で何かがカチリと音を立ててはまったから。



まるで、パズルの失っていた1ピースを見つけたように。












ピコンとLINEの通知音がして、私は急いでスマホを開いた。




案の定、しゅんちゃんからだ。

撮影があるから手伝いに来て欲しいとのこと。



私は急いで準備を済まし、軽く化粧をする。





いついかなる時も、好きな人の前では綺麗な自分でありたい。


なんて、乙女チックな自分に苦笑しつつも、準備をする手を進める。







メンバーそれぞれで化粧の仕方が全く異なる為、私はメイクポーチを5個持たなければならない。



各々のメンバーカラーにしたポーチに、忘れ物がないかしっかりチェックして鞄の中に丁寧に仕舞い込む。







最後に鏡の前で、自分の口角をキュッと上げた。



「よし、完璧」


鏡の中の自分にピースをして、部屋を後にした。

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