★ ページ28
・
流石に業務を放り出してまでまふくんと話すわけにはいかないので、シフトが終わるまで待っててもらった。
その様子を見て茜が察してくれたのか、後片付けやっとくから行ってきなよ、と声をかけてくれたので甘えさせてもらう。
『終わったよ、待たせてごめんね。』
ま「全然待ってないよ、大丈夫、、！
あの、これから行こうとしてるとこなんだけど、、。」
提案されたのは京都でも有名な個室ありの飲食店だった。
普段なら絶対行かないくらい、値段が高くて手を伸ばすこともできないお店だ。
先日焼肉を食べたときにお金をかなり使ってしまったし、というか元々そんな金は持ち合わせてないことを説明すると自分が奢るから、と言いくるめられてしまった。
なるべく安いものを頼むか、少なめにオーダーしようと思う。
タクシーで30分くらいのところにそのお店はあり、二人で後部座席に乗ったが勿論無言。というより私が話しかけるなオーラを出していたのだと思う。少しまふくんの顔がこわばっていた。
『んで、なんの話が聞きたいわけ？』
ま「えっと……さ、最近調子はどう？」
まふくんのコミュ障は相変わらずのようだな。
ところどころ抜けていたり、コミュ障なところはあまり変わっていない。
というか調子と言われてもな……｡
『歌い手活動をやめてから収入源がほとんどなくなったけど、あのアンティークショップでなんとか生計を立ててるよ。
まふくんのほうはかなり稼いでそうだねぇ……。』
ま「まぁ、昔に比べればね……。」
そりゃそうだよな。皆で活動してたときより今のほうがまふくんの名前を耳にすることが多くなったし、今は歌い手のアーティスト化も珍しくなくなってきた時代だ。
その最前線を行く歌い手且つアーティストとして活躍しているまふくんは誰よりも先を歩いているのだろう。
ま「実はAが出ていったあの後さ、皆あの家から出ていったんだよね……。Aがいないならシェアハウスしている意味ないって、、。」
まぁなんとなくそんな予感はしてた。
というより元々シェアハウスは一時的なものとして住み始めたし、売れたら出ていく、なんて冗談で言ってたりもした。
ま「それでね。そらるさん、最後までシェアハウスに残ってたの。Aが帰ってくるの待ってるって、、。」
終わり
ログインすれば
この作者の新作が読める(完全無料)
←＊
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 861人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
彩花/ayaka(プロフ) - 更新楽しみにしております。 (2022年8月18日 9時) (
レス) @page28 id: cbcf5b3031 (このIDを非表示/違反報告)
或世(プロフ) - 更新もう無いですか??? (2022年1月10日 23時) (レス) @page28 id: 8e7d4db9f1 (このIDを非表示/違反報告)
結衣(プロフ) - 初見です！あの…途中泣きました(っω<`｡)そらるさん…（泣）ずっとそらるさんだけ残っていたんだ…やっぱりそらるさんは優しいな(っω<`｡) (2021年12月27日 1時) (レス) @page28 id: 627a75f878 (このIDを非表示/違反報告)
半チャーハン大盛りで - 続きがめっちゃ気になりはる…更新もうやめてしもうたんかな…？ (2021年12月20日 23時) (レス) @page27 id: f51034a641 (このIDを非表示/違反報告)
霧雲＠こたぬき - 何度見てもええ話やなぁ、泣ける。。。続き楽しみにしてますねぇー！（関西弁続きだとは・・・） (2021年9月26日 1時) (レス) @page27 id: d5c18e25b2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：シュリンク＆starlily x他1人 | 作者ホームページ：なし
作成日時：2019年5月6日 0時
