*Snow falls 【浦/島/坂/田/船】

32話# ページ32

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　｢じゃあ、私セット片付けてくから。みんな、先輩、お疲れ様でした｣
　｢おう、じゃあな。気をつけて帰れよ｣
　｢先輩、お疲れ様でした｣



手を振って背中を見送ると、後ろから刺さる痛い視線。早く働けと言われているようで焦って逃げるようにして舞台裏に駆け込む。



　｢A、お疲れ様｣
　｢サンキュ。そっちこそ劇お疲れ様｣


友人が衣装等を抱えて私にペットボトルを投げてきた。あんなに大量に抱え込んでいるのに私のところまできちんと飛ばせるコントロール力。運動部にでも入れば良かったのに。



　｢…クリスマスのご予定は？｣
　｢ドッキリで四人集合させてはしゃごうかな、なーんて｣
　｢逆ハーか｣
　｢ちげーよ｣



ハーレムが大好きな友人はわくわくしながら私の前から消えた。ファンの子も逆ハーだとかきっと思ってるはず。でも考えてみろ。私は友達、マネージャー。



　｢ただフザケる仲だわ｣



頭をよぎった笑顔なんて、私は知らない。

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