タイトル未定 1 ページ1
「ねえ 聞いて、好きな人ができたの」
あなたはそう言って笑った
その輝いた瞳は 僕の心をまるで知らない
あなたはあなたのもので
僕のものじゃない あたりまえだ
それでもどうにかこうにか
君を捕まえたいんだ
「なんでよ」
心の中で生まれる声は
君には届かない
君は笑った 君は笑った
いつもと同じ その可愛らしいカオで
僕はそれ以外の顔も知ってる
怒ってる顔も冷たい顔も
全部全部知ってるのに
どうしても手が届かない
「ああ 僕のモノになればいいのに」
「あなたをずっと好きでいたのは僕だ」
そう言ってその笑顔を奪ってしまいたい
くすんだ僕の瞳は 君の心を知ろうとしない
だって、知ったところでどうにもならない
君を奪い出す術がここにあるなら
その全てを使いきって
君をすぐにでも奪ってしまいたいんだ
奪ってしまいたいんだ
君は笑った 君は笑った
いつもと同じ その可愛らしいカオで
僕はそれ以外の顔も知ってる
怒ってる顔も冷たい顔も
全部全部知ってるのに
どうしても手が届かない
「ああ 僕のモノになればいいのに」
「ねえ」「なに?」
君とのやりとりは今のところ順調だ
「その人さ」
悪いうわさがあるらしいよ
「どうしたの?」
「なんでもないよ」
ああ また
また 何も言えない
君は笑った 君は笑った
いつもと同じ その可愛らしいカオで
僕はそれ以外の顔も知ってる
怒ってる顔も冷たい顔も
全部全部知ってるのに
どうしても手が届かない
「ああ 僕のモノになればいいのに」
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:月乃 | 作成日時:2022年7月5日 20時