検索窓
今日:1 hit、昨日:0 hit、合計:31,136 hit

ページ10

ガラ、と、本丸の戸が開く音がした。



その音を聞いた加州は、玄関へと急ぐ。



加州「主が…帰ってきた!!!」


息を切らして玄関に立つと、そこには_



銀髪の、見知らぬ男が、いや、



刀剣男士がいた。



加州「え…誰?主は?」


長義「俺は山姥切長義。


突然すまないが、少し話をきいてくれ。」



多少の不信感を持ちながらも、加州は長義の話を聞いた。


長義「実は、聚楽第捜査の任務の手配ができていなかったんだが、その手配をしに君たちの主が政府に来ていたんだ。


…あの人はまだ君たちに一度も会ったことがないそうだね」


加州「_まあね、でもこうしてなんとかやってる。」


長義「不思議なことだ。

審神者がいないのにこんなにしっかりしている本丸は初めて見た。」


加州「まあね、俺たちと主の絆は本物なんだから。


…ていうか、さっきから主の話を馴れ馴れしくしてるけど、まさか主に会ったの?」


長義「…あぁ。政府内で偶然会った。」


その言葉に、加州は食いつく。


加州「嘘!!!会ったの?!

俺たちも一回も会ったことないのに!!

どんな人だった?ていうかどこにいるの?!

今いるんじゃ_「倒れた」…は?」


長義「…おそらく、体力的に限界だったんだろう。


俺と少しぶつかったときに、そのまま倒れてしまった。


顔色も悪かったからな。」


加州「ちょっと!なんでお前はのこのことここに来てるんだよ、主の面倒見てよ!

ねえ、主は大丈夫なの?

俺…心配だよ、突然あの人がいなくなっちゃいそうで」


長義「今は安静にしてもらっている。


代わりに今月分の指示を書いた紙を受け取って来た。


…マメな人だな、とても丁寧だ。


君たちの主は、これから政府で働くことになる。


本丸との距離が近くなる分、会うことができる可能性も高くなるだろう」


加州「…わかった。」


見慣れた主の文字を見ながら、加州は静かに頷いた。


__


長義「突然失礼したな」


加州「いや、別に。


…ねえ、…長義。」


長義「なんだ」


加州「主を、よろしく。


あの人、きっと加減ってのを知らないから、

またぶっ倒れるまで頑張っちゃいそうだし」


長義「あぁ、もちろんだ。


今度は君たちの主をここに来させられるようにするよ」


長義はそう言って本丸の扉を閉めた。





加州「…ねぇ主…俺、心配だよ」


玄関で一人、加州はぽつりと呟いた。

十→←八



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 10.0/10 (69 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
115人がお気に入り
設定タグ:刀剣乱舞 , 留守本丸
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

琴葵(プロフ) - 完結おめでとうございます!!!!面白くてイッキ見してしまいました。そして最終話で涙モノでした…!!続編の更新、心より応援しています!!どうかお体にお気をつけて!!! (2019年12月26日 11時) (レス) id: 35f7e92960 (このIDを非表示/違反報告)
にわ(プロフ) - やみつきドーナツさん» ありがとうございます〜!ちょっと変わった話にしようかな、って思ってたので、そう言ってくださるとめちゃくちゃ嬉しいです、、これからもよろしくお願いします! (2019年12月18日 7時) (レス) id: dc9a723a5e (このIDを非表示/違反報告)
やみつきドーナツ(プロフ) - 凄いお話の設定が好きです!これからも更新頑張ってください!続き楽しみです!! (2019年12月18日 1時) (レス) id: 944e7c1e1a (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:にわ | 作成日時:2019年1月1日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。