手羽先を再生させます ページ19
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「だ、大丈夫か…？」
『大丈夫じゃ、ないれず……』
耳を塞ぎながら
机の下に潜り込んで怯えているA。
俺も一旦食事を中断して
同じ目線になるようにしゃがむ。
「とりあえず、カーテン閉めてくるな」
『すみま、ぜん……。』
雷が怖いなんて意外だッた。
立ち上がッて窓の方に向かおうとすると、
また窓が光り、雷が落ちる。
すると、『わっ！』という叫び声と同時に
俺のズボンの裾をAが掴んだ。
『……あの…っ、
カーテン閉めて頂かなくて、いいの、で
近くにいでくれまぜん……か……？』
____胸にキュンときた、と云うのは
まさにこの事だろう。
「お、おう」と余裕ぶって云ッた後、
先程と同じようにAの隣に座る。
『ここ、貸してもらいたいんです、げど』
そう云ッて引っ張るのは、俺のジャケット。
「…其処だと服が伸びちまうから、
手でも、いいか？」
『わかりましだ。…ありがとうござい、まつ』
本気、かよ…？！
真逆素直に手を握りしめてくるとは。
予想外だッた。余程怖いンだな。
音が一寸でも聞こえる度に反応している。
それがまた、可愛い。
「何で部屋の電気がついてンのに…
そンなに雷が怖ェんだ？」
『電気がついてるとか、
ついてないとかの問題じゃなぐって、
音と、ピカッて光るのが怖……きゃっ！』
ちょうどその時、雷が結構大きな音で落ちてきた。
俺も驚いたが、それよりも衝撃を受けたのは…
Aが俺の腕にしがみついてきた事。
不意打ちだった為かとッさにしてしまッた様だ。
『ふえぇえ…せかいのおわりだぁあ……』
「……こンな事で終わるほど世界は脆くねェよ」
____冷静に突っ込んでいるようだが。
内心マジで気が気じゃない。
此の儘だと俺の気持ちがもたなくなる。
早くやンでくれ………！！
.
『やっとやんだみたい、でずね。』
「そう、だな。」
まだ小雨は降っているが雷雨ではなくなッた。
先程とは打って変わっていつも通りになるA。
……まァ正直に云うと、
早くやンでくれ！と思ったのは
あの一瞬で
もッと降ッてくれ！と
途中からは思い始めていた。
…勿体ねェな。
そンな事を考えていると
『冷めた手羽先を再生させました。』
と皿がきた。
「……旨。」
『良かったでず』
____何故かいつもより可愛く見える。
俺はいつもツンツンしている奴がデレる時の
驚異的な破壊力を、知ッた。
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mikky - ギャグ線高くて面白かったです！！ニヤニヤ止まりませんでした！ (2021年6月25日 16時) (
レス) id: 0c37dc8e40 (このIDを非表示/違反報告)
アヤカ★(プロフ) - ましろさん» 更新頑張ってください。楽しみにしてます。 (2020年5月9日 21時) (レス) id: 65fd904e63 (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - アヤカ★さん» コメントありがとうございます！ずーーーっと2人に幸せになって欲しかったのでようやくかけて安心しました(T_T)コメントたくさんいただけて嬉しかったです！残り1話ですが最後まで宜しくお願い致します♪♪ (2020年5月9日 20時) (レス) id: f8809b1e73 (このIDを非表示/違反報告)
ましろ(プロフ) - 嘘吐き姫さん» コメントありがとうございます！バラの本数まで本当は描きたかったですね笑最後までお付き合い頂きましてありがとうございました(T_T)！！ (2020年5月9日 20時) (レス) id: f8809b1e73 (このIDを非表示/違反報告)
アヤカ★(プロフ) - 完結おめでとうございます。ハッピーエンド感動しました。 (2020年5月8日 18時) (レス) id: 65fd904e63 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ましろ | 作成日時：2017年8月20日 11時
