漆拾.「憧れ」 ページ24
***
…馬鹿ですねぇ、あの女の子。
解毒剤がまだちゃんと効いていないと言うのに、目が覚めて少ししたら突然走り出して。
胡「でも…少し面白い子でしたねぇ」
何があの子を、あそこまで動かしているんでしょうか?
一応、「今動いたら死ぬかもしれない」という警告はしたのに…それも聞かずに。
***
衝撃的な光景だった。
私が死ぬつもりで挑んだ鬼の首は、男の人によって一瞬で斬られた。
そして、その男の人の背中は……私が、ずっと探していたものだった。
『カハッ…!!』
血が……。
あーぁ、あの女の人の言うこと、聞いておいたらよかった。
……遅いかな、もう。
・
?「どこに行くんですか?そんな体で」
『……助けなきゃならないんです』
?「…一応言っておきますが、今はまだ解毒剤がしっかり効いていません。
そんな状態で体を無理に動かせば…死んでしまうかも知れませんよ?」
『…それでも、いいんです。』
・
って、格好つけすぎたかなぁ。
……別に、格好つけたかったわけじゃないけど。
「死ぬ恐怖」よりも、なにかもっと怖いものが…あの時私を襲った。
炭治郎の音が聞こえて…………「危機」の音。
なんていえばいいのか分からなかった。
だけど、匂いも空気も…全部が凍ったように感じた。
そして今、目の前に立っているこの男の人。
『ぁ……そ、んな……』
嘘、嘘嘘嘘嘘。
いや、本当であって欲しいけど。
三年前のあの日……私に衝撃を与えた人。
?「………お前、毒が回っているな。」
『……神楽月A。階級癸…!
私のことを、覚えてはいないと思いますが……昔、貴方に助けられた者です…!!』
口いっぱいに広がる血の味
痙攣する手足。
自分でも、やばいのは分かってた。
けど、死に際にこの人に会えたなら別にいいと思えた。
?「……!その髪色……鈴の音」
『ゲホッ…ゴホッ…!!』
?「……自分の怪我の程度くらい、見極めろ。
お前はそこで休んでろ」
『…は、はい……』
……出会えた。憧れの人に
死にそうなのに、感動している私は大丈夫なんだろうか。
306人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「鬼滅の刃」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ひかり(プロフ) - craneberry1223さん» すいません!直しておきました! (2019年10月19日 11時) (レス) id: c753592d54 (このIDを非表示/違反報告)
craneberry1223(プロフ) - 伊之助と村田のセリフ直してください。全部、伊之助になってます (2019年10月19日 10時) (レス) id: 1013b94a43 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - 桜さん» ありがとうございます!頑張ります! (2019年9月29日 1時) (レス) id: c753592d54 (このIDを非表示/違反報告)
桜 - 続きが楽しみです!頑張ってください! (2019年9月29日 1時) (レス) id: 193d98d6bf (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - 吹雪咲彩さん» ふぶちゃーん!!ほんと?!ありがとう(*^^*) (2019年9月28日 12時) (レス) id: c753592d54 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ひかり | 作成日時:2019年9月23日 15時