守り神は隙が無いようでｰ弐ｰ【鬼滅の刃】

陸拾捌. ページ22

「炭治郎、この神楽と耳飾りだけは…必ず、途切れさせず継承して言ってくれ。







約束なんだ」









炭「……！！






ヒノカミ神楽…！！



炎舞！！」









(…糸が！)









止まるな、走り続けろ…！！

今止まれば、水の呼吸からヒノカミ神楽の呼吸に無理やり切り替えた跳ね返りがくる！








そうしたら…俺は暫く動けなくなるだろう。









だから……今やらなければ…走れ！！



禰豆子を守るんだ…！！









俺は、何本もの糸を切り、あいつの間合いに滑りこもうと走り続ける。









…見えた、隙の糸！！









今ここで倒すんだ…！



例え、









相討ちになったとしても！！









***







「禰豆子、禰豆子！




起きて、禰豆子ら、お兄ちゃんを助けるの。


今の禰豆子ならできる。頑張って……









お願い、禰豆子。

お兄ちゃんまで死んでしまうわよ…」









禰「……っ！！」









血鬼術……






爆血…！！









***









(馬鹿な…！！糸が焼け切れたて？！)








炭「俺と禰豆子の絆は……誰にも……引き裂けない！！」









俺の刃は、鬼の首を斬った。









その瞬間、禰豆子を吊っていた糸も消える。









炭「禰豆子…！！」









勝った…父さんが助けてくれた。



家に代々伝わる神楽で…なぜ技を出せたのか分からない。





でも…それで助かった…！

勝てた…！









俺はなんとか立ち上がり、禰豆子の元へ向かおうと足を動かす。




…あれ、禰豆子が見えないぞ…？




呼吸を乱発し過ぎたせいか……









炭「ぐっぁあ……っ！！」









耳鳴りがひどい……体中に激痛が走っている…！




回復…しなければ…！！









俺はまだ、戦わなければならない。



伊之助を助けに行くんだ…！！



早く！









その時だった。









血の匂いが…濃くなった。


そう言えば、あの灰のような匂いがしなかった。








まさか………









炭「首を…斬ったのに…！！」








「…僕に勝ったと思ったの？

可哀想…哀れな妄想して幸せだった？



僕は自分の糸で首を斬ったんだよ。お前に首を斬られるより先に。





…もういい。お前も妹も殺してやる。

こんなに腹が立ったのは久しぶりだよ。」

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