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陸. ページ8

「あの子は村の「光」やねぇ…」






「本当だ。あの事件を目の前で見て、1番傷ついているはずなのにな…」








村人達は、走り去っていく少女の背中を見つめていた。






昇叙の名前は、神楽月A。






まだたった15歳の、笑顔が可愛らしい少女だ。







チリン…チリン…と、遠ざかっていく鈴の音に、村人達は少しの不安を感じた。









「あの事件から、3年が経ったのか…」






「あの鈴の音が遠ざかっていくのは、やっぱり怖いね…」






「そうだなぁ…」








とうとう鈴の音が聞こえなくなった。









「あの鈴の音は、Aちゃんがいる…いや、この村の守り神がいる証だからなぁ」









守り神…___彼女がそう言われるようになったのは、数年前からのことだ。





3年前の、あの事件から少しだったある日からだった。

























『…全集中 光の呼吸


弐ノ型、夜光灯影…!!』








私が刀を振るうと、鬼2匹の首は吹っ飛んだ。









「て、テメェ…!」





「くそ…!」









転がったふたつの頭部は、私を睨みつけてきた。




だが、この刀で切られたのだから…灰になって消えるのも時間の問題。








『……』









私は、鬼の前で静かに手を合わせた。




この鬼達からは、少し「苦い」空気がする。








苦い空気は、過去になんらかのことがあった証拠だ。


でも、鬼を殲滅するのが鬼殺隊。








どんな事情があろうと…例外以外は、見逃してはならないのだ。









私は鬼が完全に灰になったのを確認し、立ち上がる。






刀の切れ味は最高だ。





愛刀二世とでも言っておこうかな?









私は山を駆け下りた。









少しずつ日光が差し込む。





ここまで来たら、もう気を抜いても大丈夫だ。









『ふぅ…』









チリン…と耳元の大きな鈴が、私がはしる速度を落とすと同時になった。





この鈴は、私の唯一無二のもの。





大事な人のもの…だった。









『…村に戻ろう』









私は、村へ続く道を駆け足で帰った。

漆.「お仕事」→←伍.「村の守り神」



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ひかり(プロフ) - craneberry1223さん» すいません誤字多いです...。教えてくれてありがとうございます! (2019年10月19日 10時) (レス) id: c753592d54 (このIDを非表示/違反報告)
craneberry1223(プロフ) - 風邪で揺れる×風で揺れる○ (2019年10月19日 8時) (レス) id: 1013b94a43 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - 檸檬さん» ありがとうございます!伊之助もいいですねぇ〜!(´∀`)ほんと、鬼滅の刃は魅力的なキャラが多いです...! (2019年9月26日 20時) (レス) id: c753592d54 (このIDを非表示/違反報告)
檸檬 - 面白いです!私は富岡さんと、伊之助が好きですねー( ^ω^ ) (2019年9月26日 20時) (レス) id: 37ecf0b3f7 (このIDを非表示/違反報告)
ひかり(プロフ) - 月歌兎さん» いやいや!大丈夫ですよ〜!あってたなら良かったです!コメントありがとうございました!また間違えてるところあったら教えてくださいi((殴 (2019年9月23日 22時) (レス) id: c753592d54 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ひかり | 作成日時:2019年9月22日 12時

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