守り神は隙が無いようで【鬼滅の刃】

拾玖. ページ21

善「俺を騙そうとしてるだろ？！」






「カァー！！駆ケ足、駆ケ足！
炭治郎、善逸、A、走レェ！

共ニ迎エ。次ノ場所マデ！」









空を飛びまわる鴉は、次の指令と見られる情報を叫んでいる。









善「いやぁーーーーっ！！
鴉が喋ってるぅぅう！！」







『……』






善「Aちゃん？！無言の圧力やめてぇぇー！！！」


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善「なあ炭治郎…やっぱり俺じゃ無理だよぉ…

俺がいたって、何の役にも立てないしさ…」







後ろでそんなことを言う善逸を、私と炭治郎は無視していた。



あ、言っておくけど悪意じゃないからね？








鬼の空気の味。


気配の空気


匂い、音………近い。







…というか、炭治郎の背負ってる箱からも…すんごい鬼の気配するのよねぇ。








だんだん近づいてくる鬼の気配に、無意識に顔が強ばっていたのに気がつく。




…だめだ、こんな表情になっては行けない。









『…！炭治郎、あれ』









私が指さした先には、「家」があった。









炭「血の匂いがする。でも、この匂いは…」





善「え？なにか匂いする？Aちゃんは？」





『うーん…血の匂いもあるけど、なんだか違和感が…』





炭「うん…ちょっと今まで、嗅いだことない。」








……なにか、得体の知れない者がいる。





ただの鬼ならいいけど…









善「それより、なにか音がしないか？
あとやっぱ…俺達共同で仕事するのかな？」







…音、か。



善逸は、私よりも音を聞きとる能力が優れている。




……所詮、五感すべて常人より優れていたとしても、私は全て中途半端なのだ。









炭「音…？」









その時、炭治郎の目線が私の後ろに止まった。



振り返ると、まだ小さい少年と少女がいた。









その2人は、酷く脅えている様子だった。









炭「君達？こんなところで何してるんだ？」






「ひっ…」








…かなり、怯えてる色が見える。








炭「よーし、じゃあ兄ちゃんがいいものを見せてあげよう！

じゃじゃーんっ！手乗り雀だ！」







『…！炭治郎』








……炭治郎は長男気質というか、そんな感じがする。








炭「な？可愛いだろ？」








炭治郎の対応に安心したのか、2人の子供はその場にへたり込む。









『…教えてくれないかな？
なにかあったの？』

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