Episode47 終わりを告げる ページ48
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2人で並んで歩く時に、会話は少しもなかった。
そもそもAは、歩く時すら苦しそうに見える。大量の消耗と魔力消費が激しすぎて、ブロットにならないのが不思議なくらいだ。
きっと、キングスカラーもそれをわかった上で、保険をかける意味で僕と組ませたに違いない。
『ｺﾞﾎｯ、ｳｯ』
口元を抑えて咳をしたと思ったら、抑えていた手のひらを見て、すぐにその手を後方へ隠す。
一瞬だけ赤いものが見えたのは気のせいではない。
マレウス「なぜ言わない」
『……何を？』
マレウス「はぐらかすのはよせ。ポセイドンの槍を出現させるためには、寿命を引き換えにしなければならない。しかも、完全体を出したとなったら……」
『何年売ったと思う？』
マレウス「ふざけるな」
『……分かった。完全体を出すために80年は売ったぜ』
マレウス「80……人魚の平均寿命は確か」
『だから、売った時はな。死ぬのはあと数年後か、運が良けりゃ数十年後だと思ったんだけど……今の状況だと案外早めにお迎えがきそうだ』
マレウス「ダメだ。まだ死ぬことは許さない」
『さすがのマレウスでも、死ぬのを遅らせるのは無理だって。しかも、これ"契約"なんだぜ？呪いじゃないから、解く余地もない』
マレウス「だが、僕はッ、！！」
「ま"まーァアア"！！！！」
近くから子供の声が聞こえた。それも泣き叫ぶ、空気が割れそうなくらいの大声だ。
急いで声のする方へ行く。
そこには──────────
『っ、嘘だろ』
椅子に縛られた子供。
目隠しをされて、額には"呪い"のマークがある。
僕たちはキングスカラーの言葉を思い出した。
「爆弾はない。あるのは呪いだけ。
呪いはモノに込められるほど強い効力を持つ。
それは人でも、宝石でも、本でも────────」
爆弾の材料にされていたのは子供だった。
『マレウス、街を守ってくれ！その間にポセイドンの槍でどうにかする！！』
マレウス「爆破したらお前はどうするんだ！」
『オレはどうせ死ぬんだぞ！なら………ｯ､分かんだろ。早くしろ、マレウス！』
肩を押されてバランスを崩した時、体が光に包まれていく。Aが勝手に僕を逃がした。
頭が真っ白になって、僕の体は脱力感に包まれた。
Aを死なせたくなかったのに
僕はあの時──────────
瞬きの間
瞳に映ったのは鋭い青の閃光
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かれーらいす(プロフ) - 憂さん» ありがとうございます！ (8月11日 3時) (
レス) id: 5ca5f702d5 (このIDを非表示/違反報告)
憂(プロフ) - とっても面白いです!!すごい速さで読み進めてしまいました笑 お話の続きが気になりすぎます!!お身体などにお気をつけて無理の無い程度に更新頑張ってください!!続きを楽しみに待ってます!!( *´꒳`* ) (6月14日 3時) (レス) id: 9c386c62ed (このIDを非表示/違反報告)
かれーらいす(プロフ) - 檸檬さん» ありがとうございます!!お話を面白い方向に持っていけているか不安だったのですが、檸檬さんのコメントを読ませていただいてとても嬉しく思いました*ˊᵕˋ*これからも宜しくお願いいたします。 (2023年2月7日 21時) (レス) @page29 id: 75feb1bede (このIDを非表示/違反報告)
檸檬 - すごく面白かったです！！男主くん………すっごい好みです……性格もプロフィールも全部好みなんです！初めて読ませていただいたときからハマってしまいました！お体に気をつけて更新頑張ってください！応援してます(*^^*) (2023年2月7日 19時) (レス) @page29 id: 069557edb4 (このIDを非表示/違反報告)
かれーらいす(プロフ) - 零さん» 励みになるお言葉ありがとうございます！更新遅れないように努めます！ (2023年1月28日 21時) (レス) id: 75feb1bede (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かれーらいす | 作成日時：2022年6月19日 17時
