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side_Kawakami
また子がこのような雑誌を持ってきたのは
服に無頓着な村正に着せたかったのだろう
遠慮がちな村正に高い物を見せたら
こうなるのは目に見えていたでござる
「今度武市も誘って一緒に買いに行くでござるよ」
「性格はどうであれセンスは持ち合わせてるでござる」
奴もいい大人、村正が本気で嫌がる事はしない筈
妖「万斉さんは欲しいものでもあるんですか?」
「いや、そうではござらん」
「久々に男の付き合いと行こうでは無いか」
晋助も呼びたかったが
村正は晋助優先で動いてしまう故心苦しいが呼べぬ
「晋助に掛け合ってみるでござる」
そう言うと万斉さんは部屋から出た
帰りを待ってる間、近くの壁によりかかって星を見る
すると背後から足音が聞こえた
『晋助様?』
万斉さんこの廊下通ったはずなのに
下を向いてるからどんな表情してるかは分からない
ー村正...てめぇに頼みがあるー
『なんでしょう』
ー俺ァ…本当に壊したいんだ...ー
晋助様の声は震えていて
心配になって近付くと思い切り顔を上げた
武「大江戸青少年健全育成条例改正案反対ぃぃ!」
『はぁ』
武「ささ、村正さんここに署名を」
武市さんは意気揚々と署名用紙を渡してきた為
丁重にお断りしておいた
「武市さん、晋助様の真似上手になりましたね」
「本人かと思いました」
武「署名が集まるその日まで」
武「晋助殿スタイルを貫き通すつもりです」
そう言いながら武市さんは晋助様デザインのメガホンを
丁寧にハンカチで磨いている
『武市さんそれ借りてもいいですか?』
武「構いませんよ」
メガホンのこのなんとも言えない顔可愛いな
俺はメガホンを構えて周りに人がいない事を確認した
『ー俺ァただ壊すだけだ...この腐った世界を!!!ー』
お、思ったより再現度高いなこれ
武 「是非これで普段晋助殿が言わない事を」
なぜ真剣な眼差し......断る気だったけど
ちょっとやってみたくなった
高「村正、てめぇ何してやがる」
武「『!!?』」
声の方を向くと
下を向き、口を押えながら方を震わせる万斉さんと
呆れ顔と晋助様が並んで立っていた
・→←大人になった今、体を前に倒したら二十センチ動いたら良い方だよな!!!
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作者名:エラベールコイン | 作成日時:2023年5月4日 21時