名刀を拾った夜 ページ19
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はぁはぁ
みんな、皆死んだ
重い刀を持ってこんなに動いたからか
体は全く動かなかった
「母さん.....寒いよ...」
血が付いてて生暖かいのに僕に当たる風は冷たい
ーおい君!大丈夫か!ー
ガチャン
驚きか気が抜けたからか刀は手から離れた
ーなんだこりゃ...ー
近藤さんが何か音が聞こえるって言うから来てみれば
デカい庭に死体の山があった
ー君がやったのか!?何があったんだ?ー
人が大勢死んでいる中に一人だけ立っている少年がいた
「誰...?」
なんだろうこのゴリラみたいな人
悪い人じゃなさそうだけど
あとポニーテールの人
「僕が殺したの...弟がいなくなったのに」
「皆嬉しそうで、お母さんも殺してって...」
今になって体が重くなった
僕は必死に言葉を繋いだ
「俺達は下から歩いて来たんだがな」
「弟さんらしき人は見かけなかったよ」
暗くて分かりにくいがきっと疲れているんだろう
自分より大きい刀を振り回してたんだろう
一体どんな理由があってこんな子どもが
「トシ、取り敢えずこの子を連れていくぞ」
「は?マジで言ってんのか近藤さん」
ー近藤さん、何やってるんすか?ー
わ、なんだこれ、人がたくさんしんでる
「総悟、お前...待ってろって言ったのに」
「まぁとりあえず、俺は近藤勲だ」
「怪しいものじゃないから付いておいで」
「近藤さん、それは怪しいヤツが言うセリフだ」
「トシ!総悟もトシも悪いヤツじゃない」
「近藤さん...?でも僕は」
「やいお前!近藤さんの言う事は素直に聞け!」
「こら総悟!ご、ごめんな」
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作者名:エラベールコイン | 作成日時:2023年5月4日 21時