【銀魂】分かたれた刀 潰【お妙】【ミツバ】

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side_Touba



流石に刀を向けられるまでは気付かなかったけどな



ここまで殺気立たせて気づかないとあっちゃ



真選組失格だわマジで



妖『謝りたいって何を、生きててごめんって？』



あの時みたいに笑ってない、か



村正は俺の間合いから離れ刀を下ろす



こいつの言葉にはトゲがあるなぁ



『生憎、俺は死に逃げる事は出来ないんだよね〜』



『死んだ母さん達の為にもさ』



戦死ならまだしも自分から命を投げ打つ事は出来ない



『あの人達が望んだとはいえ』



『俺はお前の母親を殺した』



村正は驚きを隠しきれていなかった



今までの言動



村正は母さん達が生きてると思ってたんだろうから



『すまなかった』



最後に俺が頭を下げたのはいつだったかな



全然覚えてない



顔を上げた俺の目に映った村正は



色んな感情が入り交じった顔をしていた



妖『なんで...？』



河「村正？」



妖『なんでお前がやるんだよ』



妖『なんで……一番甘やかされてたお前が！』



ｻﾞｼｭｯ



やっぱ反射的に身を守ろうとしちまうな



黙って斬られてらんねぇか



腕痛い



村正...お前利き手そのままだったのか



どおりで受けやすいわけだ



『村正、聞け』



『あの人が死ぬ事を望んだのは』



『この腐った世界からの解放、それと』



『お前が家を出て、生きてどこかで暮らしているのなら』



『自分の、家の事を忘れて幸せになってほしいからだ』



俺はあの優しい二人をあんな家から解放したかった



母さん達は俺にそんな事をさせてごめんと



最後まで泣いて、謝ってくれた



俺の、村正の幸せを最後まで願ってくれた

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