将軍様に頼まれた ページ5
side_Touba
茂「真選組一番隊副隊長、灯刃政宗殿」
茂「例は必ずする、どうか頼みを聞いてくれぬか」
『いえ、お礼の問題では無いのです』
松平のとっつぁんから呼び出されたから何かと思えば
上様の前に差し出されて
何かやらかしたかと思って反省してたら
とんでもない事を言われた
茂「一日、妹のそよを外に連れ出してほしい」
『下手すれば俺の首が飛ぶのですが』
茂「その時は私が言う、全て私の責任だと」
『姫様がいない間は』
茂「私が上手く誤魔化そう」
茂「私はただ、そよには楽しく生きてほしいのだ」
『かしこまりました』
『そこまで仰るのであれば、引き受けましょう』
一度引き受けたからには...命を懸けて守らないとな
上様の大事な御家族
そして同じ兄として、約束したのだから
茂「では、そよを頼む」
深く頭を下げた俺は
上様が部屋から出たのを確認して
首元を閉めていたスカーフを外した
いつも通りの服装で来る筈だったけど
土方にガチで怒られたからきっちり隊服を着てた
姫様の傍にいたらしばらくタバコ吸えねぇな
今のうちに吸っとくか
俺は懐からタバコを取り出し火を付けようとした
すると突然襖が勢いよく開いた
そこには走って来たらしく息が上がったそよ姫様がいた
そ「先程お兄様からお聞きしました」
そ「貴方が私を外に連れていってくれるの?」
『はい、上様からのご命令ですので』
『どこか行きたいところでもございますか?』
なんでわざわざ野蛮な輩のいる町に行きたいんだか
まぁずっとこんな所に籠ってたら外に出たくなるか
俺はライターとタバコを懐にしまった
名残惜しいが姫様の前で吸うわけにはいかない
そ「江戸の町で色んなものを買いたいの」
そ「そうだ、神楽ちゃんにも会いたいわ」
『かしこまりました、それでは行きましょうか』
俺はできる限り人通りの少ない道を進み江戸の町に出た
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作者名:エラベールコイン | 作成日時:2023年6月23日 10時