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【灯刃の過去】



兄貴は武州の山に建つ屋敷、灯刃家の長男として生まれたぜ。
幼くして父親から道具としか見られていないこと、親としての愛情を受けてないと気づいていたんだぜ。
母親からは愛情を込めて育てられ、兄貴が女子供に優しいのは母親の影響でもあるんだぜ。
妖灯村正とは従兄弟だが、同じ家に住みいつも一緒にいた為、お互いにほぼ兄弟みたいだったと言っているぜ。
物心ついた時から親戚達の村正に対する扱いに気付き、その原因が村正に近付く兄貴であると気付いてから、村正から距離を置くべきか悩んでいたんだぜ。
母親と話し合いの末、村正から離れるべきかと考えたが、今の村正を一人にすれば心が死んでしまう、生きながらの死は地獄だと考えた兄貴は後に恨まれたとしても村正から離れないことを誓ったんだぜ。
村正が家からいなくなった時は兄貴は自分の足で行けるところ全てを探し回り、家に帰った時は父親達は楽しそうに宴をしていたんだぜ。

親のそんな姿を見たくないアルな。

村正の母、兄貴からみれば叔母にあたる人物は殴られ叩かれしても宴を止めようとしていたんだぜ。
兄貴の母親も必死に止めようとしていたんだが、父親達は全く聞く耳を持たなかったんだぜ。
こんな家に嫁いでしまったと後悔する母親達は当時九歳だった兄貴に灯刃家の家宝である名刀政宗を託し、この家の人間を全て殺すように頼むんだぜ。
兄貴は最後まで優しかった父親を信じていた為、いなくなった村正を探すよう頼み込んだが、「あれは必要のないもの」という親とは思えない最低な返答に絶望し、今までに父親に習った剣術全てを使い灯刃家、妖灯家の人間全てを惨殺したんだぜ。
父親達は酒が回って腰が抜けてたらしく、当時小さかった兄貴でもギリギリ全員殺りきれたらしいぜ。
その悲鳴をたまたま山を登ってた俺達が聞き付けてすぐに駆けつけることが出来たんだぜ。
その時の兄貴は顔色が悪く肩で息をしていて、立っているのが奇跡だったらしいんだぜ。
やっとの思いで俺の家に連れて行き、お風呂とご飯を一緒に食べ、お兄ちゃん気質だった兄貴と俺はすぐに仲良くなったんだぜ。

お前らがたまたま山を昇ってなかったらどうなってたかなんて考えたくないアルな。

因みに姉上は兄貴を本当の兄のように慕っていたんだぜ。
兄貴は父親からの剣の教えを捨て、近藤さんの道場で改めてゼロから剣を習ったんだぜ。
兄貴はこの時から土方とは仲が良かったんだぜ。

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設定タグ:銀魂 , 高杉晋助 , 近藤勲   
作品ジャンル:アニメ
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作者名:エラベールコイン | 作成日時:2023年6月23日 10時

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