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side_Touba
河「ほほう、千人斬りの万斉とて簡単には斬れぬか」
『勘違いすんな、弱い奴なら何人でも斬れんだよ』
こいつは...なかなかに厄介
三味線から出る弦で障害物をぶん投げてくるから危ない
『俺近藤さん達の後を追いたいから』
『早く倒れてくれたら嬉しいんだけど』
河「それは出来ない相談でござるよ」
...流石は鬼兵隊のNo.2
やばいな...こりゃ
周りに張られた弦は気付かず当たると首が落ちる
...俺の動ける範囲が段々狭くなっている
河「終わりだ」
キュルルルル
三味線から伸びた弦が俺の手足を締め付ける
河「無理はせぬ方がいいぞ、手足が引きちぎれる」
ちょっと動かしただけで弦が腕にくい込み
強く握っていた刀を落としてしまった
河「この平和ボケした江戸にいては強くなどなれぬ」
河「拙者と共に来る気はないか?黒豹」
河上万斉は落とした刀を踏みながら言った
冗談を言っているようには思えない
だからといって俺の心が揺らぐ訳もなかった
『……俺はなぁ、厨二病野郎にもグラサン野郎にも』
『ついて行く気はさらさらねぇ』
『俺が追うのはただ一人』
『真選組局長、近藤勲の背中だけだ』
俺は右腕に巻きついていた弦を引きちぎった
痛くない訳じゃないけど
攻撃の要である右腕がフリーなら何とかなると思った
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作者名:エラベールコイン | 作成日時:2023年6月23日 10時