生き抜け！ロボトミー職員！

T-09-77 ページ31

今日は９日目、ツール型が追加される日だ。

私は情報チームのメインルームで業務の準備をしている。

「A先輩！おはようございます！そちらの準備は…ん？」

いつものようにハンターは元気に声を出している。

しかし私の姿を見て困惑する。

「ハンター、えっと、これはだな…」

私はアブノマ達から今まで貰ったギフトの緑に輝く手、羊の角、頬の氷を見えるようにしている。

「あれ？A先輩はギフトが怪物みたいで怖い！って言ってましたよね」

それは私が氷を見えなくするのは失礼な気がすると思うのと、それだけ見えるままは少し照れくさいからだ。

その為全てのギフトが見えるように管理人に頼んだ。

それをハンターに正直に話すのも照れくさいのでやめておく。

「ギフトってアブノマが好意でくれるって管理人に聞いたから、非表示にしたままだと何だか…申し訳なくて」

「なるほど！思いやりってやつですね！」

ハンターはにっこりと笑って私の仕事を手伝ってくれた。

アブノマが好意でくれた…と言うのは嘘だ。

本当は何の為にギフトをアブノマが渡すか知らない。

ハンターに嘘をついてしまい、罪悪感がじわりと心に滲む。

気を取り直して今日のアブノマについて再確認する。

T-09-77…テレジアと同じTETHランクだ。

前回のようなひどい事にならなければいいが…

ともあれ業務が開始する。

『…は宇宙の欠片に抑圧作業、リアリズムはT-09-77を装着』

そしてツール型へはリアリズムが行くみたいだ。

私はF-01-37…雪の女王へ洞察作業をする準備をしながらリアリズムをちらりと見る。

リアリズムは顔を少し青くしていた。無理もない。

ツール型のテレジアを使用したジョシュアを何度も鎮圧したんだ。

私はリアリズムの無事を祈りながら作業へ向かった…

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