馬鹿なわたし。 ページ38
Aー、もう無かったわ。」
「あら残念。そういえばさっき、お茶子ちゃんと梅雨ちゃんが冷蔵庫の方にいってたような。」
「マジか。」
「それを早く言ってくれよ……。」といじける切島くん。
勿論、食べかけのアイスを渡す訳にもいかないので、早く食べきってしまおうとアイスを口に放り込んだ。
口の中が一気に冷える。
歯がジーンとしてきたので、これは失敗だったと思いながら足をパタパタと揺らす。
「んー!!!!冷たい!!!!」
「ゆっくり食えって。」
苦笑いの切島くん。
もしかしたら食い意地を張ってる女だとか思われたかもしれない。
「はあ……口の中凍っちゃうかと思ったよ。笑わないで、切島くん。」
軽く睨みつけてみる。
「いや、そんなに慌てなくても俺はとらないのになって思ってよ。」
「別にそういう意味で早く食べきろうとしたわけじゃないから?!!」
恥ずかしい……。あらぬ誤解をされていた。
「でも、切島くん大丈夫？お風呂あがったなら水分とった方が良いよ。ちょっとだけ顔赤い。」
お風呂上がりの彼はいつもと違うのだ。
普段の前髪をかきあげている姿で見慣れているせいで、セットを崩して髪がだらんと垂れ下がっている彼はとても新鮮。
「そうか？逆上せた訳じゃねえんだけど。」
「そっか。なら何も飲まなくても大丈夫だね。」
ーー
それから、つまらない無い会話を続けた。爆豪くんはいつも怒ってるけど本当は良い奴だとか、お茶子ちゃんたちに朝起こしてもらってるだとか。
お互いに気の許せる相手と出会うことなんてあまりないから、切島くんと話しているとすごく楽しい。
……それなのに、滅多に会うことも出来ない物間くんを好きになるなんて。
目の前にはこんなにもいい男がいるのに……ーー。
しかもその切島くんは告白をしてきてくれた。
なのに、どうして彼なんだろう。
「なんで物間くんのこと好きになったんだろう。」
口に出しても答えは返ってくるはずがない。
「あ……。」
1人思いふけってしまって、切島くんの前でとんでもない話をしてしまったことに気が付かなかった、なんて。
そんなの言い訳でしかないよね……。
「ご、ごめ……ーー」
「ごめん」を言い切る前に、手に温かいものが触れた。
わたしの手に重ねられたのは切島くんの手のひら。
何も言えなかった。
切島くんを見つめたまま動けなくて、声が出なくて。
馬鹿だわたし……よりによって切島くんに物間くんの話をしちゃうなんて。
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癒坂しの(プロフ) - 無気力に自信が有る人さん» 面白かったと言って頂けて良かったです！私も推しくんをフるなんて心苦しかったですけどね…夢主ちゃんが推しくんに落ちちゃうといけないので;; (2022年2月7日 8時) (
レス) id: 75105f0f0c (このIDを非表示/違反報告)
癒坂しの(プロフ) - 影闇夜さん» 遅れてしまいすみません！コメントと応援ありがとうございます。これからも期待に添えられるようなものが書けたらいいなと思います。 (2022年2月7日 8時) (レス) id: 75105f0f0c (このIDを非表示/違反報告)
無気力に自信が有る人 - 男子の最推しをふってしまった……。因みに物間くんは２位です！悲しいけど面白かったです！ (2022年2月6日 1時) (レス) @page21 id: 19b8beddf0 (このIDを非表示/違反報告)
影闇夜 - 完結おめでとうございます！これからも応援してます！！ (2020年5月23日 13時) (レス) id: b6449f78e2 (このIDを非表示/違反報告)
もぺ(プロフ) - 潤さん» わ、潤さんからの告白、しかと受け取りました〜〜！わああ全然生意気なんかじゃないですよ！寧ろありがとうございます;;次回更新するときに訂正させていただきますねー！励みになるコメントをどうもありがとうございます！ (2019年12月28日 12時) (レス) id: 5098ae2b37 (このIDを非表示/違反報告)
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