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Aside
私は、
東京の高校に通う16歳。1年生です。
ごくごく平凡に暮らしているようにも見える。
と言うよりも、見えないわけがないと思う。
A「じゃあ、私バイトだから行くね」
友達はみんな、カラオケに行くって。
私は毎日バイト詰めだ。
なんてったって、
私の家はシングルマザーで、
今は訳があってお母さんとは別居。
毎月暮らしていくためのお金は
きちんと送られてくるけれど、
他のみんなみたいに遊びに行ったり、
服を買ったりするためのお金は
その時にぽん、と貰えるわけではない。
だから、学校から帰ったら必ず
バイトのパン屋さんに直行。
私は私のために働いてるの。
そんなある意味平凡なパン屋さんに、
オープンしたての頃からの常連さん。
テレビでよく見るアイドルグループの
一人だってことは、知ってた。
最近、特に人気の
知念くんと山田くんまで来店して
友達に自慢しなきゃ、と思っていた。
『真面目にやれよ』
山田くんは、私にそう言った。
当たり前だけど、
私の中で『不真面目』は許せなくて、
なんだかその言葉を聞いて
ただのお客さんなのに、
少し心が痛んだ。
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作者名:りーな。 | 作成日時:2017年10月18日 16時