44 ページ44
.
.
A「…………なにそれ」
そう言うと、
大貴は鼻でふふっと笑った。
A「………私、やっぱり3人がいいんだよ」
ただ、それだけなんだよ________
大貴は私の頬を両手で包み込んで、
『俺も』と、
可愛らしい顔で微笑んだ。
でも、
大貴の目って、
こんなに赤かったっけ………
夕日に、照らされてるから?
違う。
幼馴染だから、わかるの。
大貴は今、涙をこらえてるね。
その理由には、触れちゃいけない気がして。
踵を返して
先を歩いて行く大貴のシャツの丈を
ツン、と引っ張った。
それでも止まらず、
私達は歩いた。
大貴のエナメルバッグから
夕日が反射して、眩しかった。
A「……………もし、涼介が大貴だったとしても私は同じこと、してたからね?
大貴が、大好きなんだから」
大貴はまたふふっと笑って
振り返った。
そして、うん、とただ笑いながら頷いた。
大貴「………それは、どうかな…」
19人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:りーな。 | 作成日時:2017年12月17日 8時