強い。強い。強い。 ページ26
「たーすーけーて!!!!ふーしーぐろーくーん!」
落ちる途中に偶然目が合った伏黒君に手を振ると目を見開いて驚かれる。
そりゃあそうですよね私たち落ちてるんですもん。
「A!猪野さん!」
「鵺〜ほんと助かったよありがとうだいすき。」
すかさず伏黒君が鵺を出し、私たちを助ける。
猪野さんは鵺の羽をクッションにして悠仁に抱き抱えられてたけど、私は意地でも鵺の毛を引っ張って捕まった。
「ごめんなんかめっちゃ強い相手いてさ、相撲ふっかけられました。」
「は?」
お前はもう少しまともな日本語を話せ。と伏黒君に怒られる。
いや、今何語喋った?私日本語喋ったよね?
「ちょっと殴ってくる。」
傷だらけの猪野さんを見て悠仁はそう言う。だけど、
「やめな悠仁。少なくとも今相手にする人じゃない。」
多分誰も、今の実力じゃあいつに勝てない。
確か婆ちゃんが禪院なんちゃらって言ってたけど禪院家の人間なのか?
「帳は上がった。上の連中はもう逃げたかもしんねぇだろ。猪野さんを連れて1度外に出るぞ。」
悠仁はフゥーと息をつき落ち着きを取り戻す。
それが、懸命な判断だ。
「猪野さんを頼む。俺は先に駅に向かう。」
こんな危険な状態で、単独行動はまずい。
けど、急が無ければいけない。
「分かった。でも…。」
「死んだら殺す。だろ?心配すんなって!メカ丸もついてるし!」
「太平洋に沈めるからね。」
私も伏黒君も、それに納得したわけじゃない。
でも、理解してる。この状況を。
「分かってるならいい、後でな。」
「またあとで、悠仁。」
今はちゃんと、優先事項を決めなきゃ行けない。
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作者名:夜行性 | 作成日時:2021年1月4日 19時