167話 過去 ページ26
=========================
「アハハハ!!こいつ等が死ぬのは全てお前のせいだ!!」
『母さん、父さん……ねえ、起きて……
死なないで……!!!』
雨のせいか、出血の量が多いのか
血だまりが広がっていく。
男の拘束を逃れて真っ先に父と母の元へ向かうと
父は背中、母は腹部を刺されて止血しても……
母
「A……」
『母さん……ごめん、ごめんなさい……!
私のせいだ、ごめん……!』
母
「私、たちは……助から、ないわ……だから、
貴女は……逃げて……」
『すぐ、救急車……呼ぶからっ……だからっ……
いなくならないで……お願いっ……』
母
「A………私の、大事な…むす、め……
Aは……_______。」
『母さん!……母さん!?ねえ、起きて!!』
涙を流しながら私の腕の中で母は事切れた。
頭がどうしても追いつかない。
母さんが、死んだ?
父さんももう静かになってしまった。
じゃあ父さんも?
”私のせい”で……?
「最後はテメェだ!そのままじっと……」
ああ、もう煩い……
黙ってくれ
「シね!!」
もう、いいや。
全部、全部壊せばいい
そこからの記憶は曖昧だった。
気づいたら、乾が私を止めていた。
乾
「お前、Aなのか……!?なんでここに……!」
『い…ぬい……』
自分の手は血だらけで、
目の前にはさっきまで狂ったように笑っていた男が
顔面血だらけで倒れていた。
周りにいた奴らも、最初以上に怪我をしていた。
ああ、そうか……
私が、やったのか
酷い有様だった。
自分も、不良共も 全員血塗れで
手はボロボロになっている事にも気づかないくらい
理性が外れたように暴れていた。
そんな残骸だけが目の前にあった。
父さん、母さんの亡骸の側に行くと
二人共もう脈も無くて、冷たくなっていた。
今朝まで、さっきまで、生きていたのに
もう、いない。
今まで止まっていた涙が溢れだした。
側に乾がいるのも忘れて子供みたいに大泣きした。
乾はただそれを見て何もしてこなかった。
597人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
琉生(プロフ) - 月奏星さん» コメントありがとうございます!設定確認してきました、改善できましたでしょうか… (6月21日 22時) (レス) id: 482cbf92f8 (このIDを非表示/違反報告)
月奏星(プロフ) - あの、1番最初から見たいんですけど見れなくて、 (6月21日 17時) (レス) id: a13783a9b2 (このIDを非表示/違反報告)
琉生(プロフ) - 未雪姫さん» コメントありがとうございます!今自分で考えては泣いて考えまくってるのでどうか後ゆっくりお待ちください…! (6月18日 21時) (レス) id: 482cbf92f8 (このIDを非表示/違反報告)
未雪姫 - 過去が重すぎて泣いたんですが‥‥しっかりハピエンにしてください! (6月11日 19時) (レス) @page28 id: 2caf6a868c (このIDを非表示/違反報告)
琉生(プロフ) - エマさん» コメントありがとうございます!ご指摘ありがとうございます!訂正いたします.ˬ.)) (2023年1月29日 11時) (レス) id: 482cbf92f8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:琉生 | 作成日時:2022年7月18日 22時