我が主はわがまま姫【巴日和】 (ページ10)

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9話ページ10

sideA

誰でもわかることなのか。

「やはり勉強しなきゃいけないみたいですね私」

日和さんがわかることを私がわからないままではいけない。

「また教えてくださいね日和さん」
日和「え、う、うんもちろんだね」
「漫画というのは凄いですね。私の分からないことだらけです」

巽と藍良くんには感謝しないと。

日和「Aは、好きな人とかいないの？」

突然の質問に驚いた。

「……好きな人、ですか？」
日和「うん」
「事務所の方々は皆さん好きですよ？良くしていただきますし」
日和「そうじゃないね…」
「はい……？」
日和「この漫画みたいに恋愛したい相手のことだね」
「異性として好きな人ってことですか」
日和「うん」
「幼い頃から日和さんの側にいましたしそういう相手は居ないですねー」
日和「……そうだよね！！」

急に元気になった日和さん。

日和「Aに好きな人ができるわけないね！こんな魅力的な僕のそばにずっといるんだし！！」
「確かにそうですね」
日和「え」

日和さんがびっくりしたようにこっちを見てくる。

「日和さんはかっこよくて素敵な方ですから。私の目は肥えてるのかもしれないです」
日和「と、当然だね！！」
「そうなると私は一生恋愛出来なさそうですね……なかなか日和さん以上に素敵な方がいるとは思えないですし……」
日和「A、それはわざと？」
「え？何がです？」
日和「わざとじゃないなら飛んだ悪魔だね！！！」
「え、どういうことです？？」