Real Hostage-3年A組- II (ページ3)

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case3-3 ページ3

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A(5人か…)

先生の言ったことが気になって

それでも昨日の先生を思い出しては
あれは嘘なんじゃないかと思う。

教室ではみんなが犯人探しをする中、

一人になりたくて、
廊下の端にある椅子に座って考える。

A(…なんか、疲れた)

人質になって3日目、
元々集団行動が苦手は自分にとっては

苦であることは違いない。

なのに、風呂にも入れないし
夜は教室に雑魚寝

…疲れた

香帆「ジャージだけで判断するのは危険だと思う」

ぐったり壁に寄りかかりながら

教室の中で行われている犯人探しに耳を傾ける。

動画を撮った犯人は、
水泳部のジャージを着ていたから

犯人は水泳部の真壁くんか花恋ちゃんか
って、話してるみたいだけど

それを香帆はジャージだけでは、と言う。

A(…確かに)

ジャージを借りれば誰だってできる。

香帆は昨日の件で、自分の考えを改められたのか
そう思って少しホッとしてる自分がいる。

香帆のやった事は許せる事じゃないけど
ちゃんと反省して次からはそうならない様にする。

それが出来ればいいんだと思う。

なのに、

唯月「普通に入ってきたんですけど」

まだ香帆を許せない人もいる。

いつも一緒に居た華も
香帆から離れてしまってる。

涼音「あんたが動画をアップしなきゃ澪奈は自殺しなかったし私達はこんな目に遭う事もなかった！！」

みんなにお前が言うな、みたいに言われて
涼音が香帆を責める声も聞こえる。

そんな状況に、
そう言う事、と小さい声が聞こえて

香帆は教室を出て行く。

A(……)

そんな香帆を、さくらも追って出て行って

A(…お節介め)

そんなさくらの背中を見てため息が出たけど

自分も腰を上げて歩き出す。

A(…)

その途中で、後ろ扉の前で
一瞬だけクラスの中を横目でチラッと見ると

A(…甲斐)

不機嫌そうな甲斐と目があった。

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