『傷つけ合って生きようか』~season IV~

11話 ページ13

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雅貴「つか誰だこいつ」







雅貴がデスクの上にあった写真を見て呟く。

そこには、一人の男の人が写ってた。



愛華ちゃんは奥から少しが近づいてきて、







愛華「九龍グループの一つ、上園会の会長」






そう、答えた。


…やっぱり、あのバッチは九龍の物だったんだ。

ノボルが付けてたのに似てたからもしかしてって思ってたけど、、







愛華「目的の為なら、素手へも消し去る異端な新勢力…

ことを起こすときは必ず白を纏う。それは、組織に忠誠を誓う証みたい…

だから人も簡単に消してしまう…」





雅貴「でもそんなことしたら警察に、」



愛華「証拠は全て消すの」






九龍の上園会に詳しい愛華ちゃんから聞く
上園会のやり方は、

やっぱり卑怯な上村会と似てる

さすが…九龍






広斗「兄貴といた理由、随分と裏がありそうだな」






今度こそ答えろ。

そう続ける広斗の言葉に


今度こそ、

目を伏せながら

散らばったデスクの引き出しから
あるファイルを取り出した。





ファイルのあるページを出した愛華ちゃんから

広斗がそれを奪い取る。






広斗「23日、成瀬幸雄さんが自宅で死亡しているのが発見された。警察は自宅の現状から、自 殺だと見て捜査している」



愛華「自 殺なんてするわけない、、」



雅貴「もしかして…」




愛華「そう。私のお父さん。昔から弱い人間の味方だった…」






その資料のページには、

『成瀬』と言う人の死亡記事が載ってて

その人は、
愛華ちゃんの父親らしい。


だから言いにくそうだったのかな、







愛華「...不当な地上げ屋、違法な金貸しのせいで苦しんでいる人達の援護を引き受けてた…

その依頼の中に上園会の案件もあって...

調べてるうちにお父さん、上園会の重大な秘密の入ったUSBを手に入れたらしいんだけど...」




雅貴「そのUSBには何が入ってんだ？」




愛華「見ようと思ったけど…暗号がかかってて見られなかった」







何故か、

愛華ちゃんの話に他人事だと思えなかった。

何故かは、、
分からないけど。


尊龍にぃが絡んでるから、だよね？







愛華「でも...3日前突然そのUSBを尊龍さんが持って出て行って...

そこからどこに行ったのか、連絡もつかない」




雅貴「それで兄貴を探してたってわけか...」




愛華「…うん」









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