『傷付け合って生きようか』~season III~

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A「…」









ララが拉致られた。

誰かは分からない。









A「…ねぇ」









しかも広斗は、さっきから私の手を強引に引いて歩く。



声をかけても返事なんかなくて、、






…痛いって、バカ斗。









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A「…ねぇ」







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痛いって









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A「ララ助けに行かなきゃ…」




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返事くらい、









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A「っ、ねぇ広斗！」




広斗「…」









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グングン歩く広斗。


でも名前を呼べばやっと止まったてくれた




と思ったのに









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A「っ…」




広斗「…」




A「っ、なにっ」




広斗「…」




A「離して、っ…」









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振り向いたと思えば、いきなり抱きしめられた。


けど嫌で、広斗を押し返しす。
けどまた抱きしめられて、


その繰り返し。








そして、









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広斗「泣け」









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なんて、低くて優しい声で言うから









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A「は…？」




広斗「お前が目の前であいつ怪我して、ここ燃えて…大丈夫な訳ねぇだろ」




A「…」









声が震える。





いつも、

何だかんだ助けてくれるのは広斗だった。



ちゃんと周り見てて、


ちゃんと、
安心させてくれる






でも、


だからって、、








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A「何で今更っ…」









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何で今更そんなこと言うの…





あの日、二人に捨てられた気がした。



でもあの日
広斗にあって、ごめんって言われて


雅貴を見かけても話せなくて…。







でもそれから会えることなんかなくて








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A「広斗…」









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抱きしめるその腕も温もりも

少しずつ強くなる腕の力も


前となにも変わらないから







久しぶりに溢れ出る涙は







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広斗「ごめんな…」









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止まることを知らない__








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