仮面ティーチャー.君がいれば (ページ11)

今日:1 hit、昨日:3 hit、合計:73,560 hit

Ⅹ ページ11

.

「いるか」

ここ数日、コータローの荒れが酷い。

そんな中

A「いらない」

何時ものように、

金造と獅子丸と溜まり場にいた。

金造は、飲んでた飲み物を見てると思ったのか
私にくれようとする。

でも別に欲しいわけじゃなくて、、

獅子丸「…金ちゃん見てたの？」

A「…違う」

見てた、なんて言うはずない。

図星をついてくる獅子丸は
本当に勘が鋭い。

____ブーッブーッ

少し心の中で慌ててると、

不意にメールが来た。

あんまりならない私のスマホ、、

だれ？

そう思いながら画面を開くと

____コータローがやられた。

その文字が並べられてた。

ボンからのそのメールは、
何故か私の足を動かして

獅子丸「A？」

A「…トイレ」

立ち上がった私を不思議そうに
獅子丸が声をかけてきたけど、

…ごめん。

嘘二つ目

.

.

.

「…何の用だよ」

一人、屋上で座ってるコータローを見つけた。

足音に気づいてこちらを見たコータローは、
何か悩んでる様子。

A「仮面にやられたって…」

別に、特別仲良いわけじゃない。

でもやっぱりほっとけない
だって、

コータロー「仮面…あいつに言われたんだよ。力に頼ってちゃ、本当の仲間はできねぇって」

そう言ったコータローは少し悲しげに見えた。

いつもは馬鹿ばっかりで命令っぽくて
それでもマッドマックス…

コータローの手下達を
本当は大事に思ってたんだ

A「優しいんだから…優しくしてあげなよ」

コータロー「どこがだよ」

A「助けてくれたじゃん、2年の春」

コータローは、
私が泣いてた時にそばに居てくれた。

あの日、

金造のこと好きな子が居て
その子に言われた

____『金造くんと付き合ってるの？』

って。

でも何となく言葉を濁してたら

____『金造くんに告ってもいいよね？協力してくんない？』

って。
それが嫌で、でも何も言えなくて

悔しくて、泣いてた。

そこにコータローが偶然来て
意味も知らずに隣で頭を撫でてくれてた。

A「大丈夫だよ。コータローだもん」

ただ素直になれないだけ。

だから、

コータロー「わりぃ、我慢して」

いきなり
そっと強く抱きしめられて

でもその腕が優しくて

少し寂しさを感じて

振り解けない…

.