お約束愛されじゃないんですか！？【2j3j】 (ページ3)

今日:18 hit、昨日:22 hit、合計:55,216 hit

田中くんページ3

ありえない。なんで男子？

えしかもここ、男子校ってマ？

えしかも、寮生活ってマ？？

見渡す限り男子しかいないし、朝ごはんは不味いし。

いや、不味いというか、The男飯って感じだった。

「七瀬、聞いてる？」

「っはい！え？あ、ごめんなんて？」

「今日調子悪い？」

「何だか様子がおかしいっすね、七瀬くん」

「あ、あはは…ちょっと寝不足で……」

幸いなのは、今のところ目にする人達にイケメンが多いということだ。

寝起きに見たイケメンくんやその後合流したこの金髪イケメンも、

そしてあちらにいるジャージの白髪のイケメンも。

イケメンだらけなのは助かっている。

だけどこれはあんまりにも酷いんじゃ……。

と、そこで背中に何やら長いものを背負ったイケメンの方が立ち止まった。

「やっぱりおかしいですよ！
　じゃなきゃここまで来るはずないし！」

「えっ？と、いいますと？」

「この教室は2-C組。貴方の今日は2-A組、一つ下の階」

「…えっ？だ、騙したの！？」

なんて卑怯な！

そりゃあ記憶無くなってるからついて行くしかないんだよ！！

「もしかして、記憶喪失っすか！？
　夜中、七瀬くんの部屋から物凄い音が聞こえたような…」

「え！？そうなの！？」

「ぇ、ぇーっと、」

「僕達の名前分かりますか？」

「えっとぉ、……た、田中くん…？」

「人口の多い苗字言って当たる確率上げんな」

「アハハ、すみません…」

後頭部を掻きながらそう言えば、2人は本当に私が記憶喪失になったものだと信じ、今から校長室に行こうと話した。

私的にそこまで大事にしたくないな〜と渋っていると、遠くから野太い悲鳴が聞こえた。

何事かと振り返れば、そこにはスライムのような不気味悪い生物が廊下を走り回っていた。

「な、何あれ！？！気持ち悪っ！！」

するとその不気味悪い生物は目の色を変え、私目掛けて飛んできた。

まずいっっ、

目を瞑れば、ビシャっと冷たい何かが降りかかる。

転生数分にして最悪だよ…と内心泣きながら、でもこれで死んだら元に戻るんじゃないかとも。

だが、一向に濡れた感触が拭われず、肩がなんだか思い。そして周りがうるさい。

「な、七瀬くん貴方…。

女性だったんですか！？！？！？！？！？！？！？！？！」