あなただから「坂田銀時」 (ページ22)

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銀さんside ページ22

Aの身体に薬を塗るのはいいものの

身体はボロボロだった、背中には大きな傷。斬られたような跡

今まで辛かっただろう。そう考えると
俺まで辛かった。

1番辛いのはあいつなのに。何もしてやれねぇ。

それなのに必死に笑顔取り繕って。

こっちはお前が泣きたいことくらいわかってんのにな。

塗り終え風呂に入ろうとすれば

背中以外の場所にも塗れなんて。こいつには警戒心ってもんがねーのかって。

でもあいつは俺に信用してくれてるからこそだと思って、涙をこらえながらぬってやった。

背中以外に傷なんてありゃしねえと思えば、

鎖骨、腹、他にもたくさんの傷があった。

あいつは泣いている。俺はどうすりゃいい。

Aの痛みをどうしたらわかってやれる。

なんて考えてたらよ、汚い身体だの何だの言いやがって。こんなの汚くも何ともねえ。

塗り終わって風呂に入ろうと思えば、あいつは泣きながら俺の所に来るしよ？

そんで離れないでってずりぃな

早く風呂を終えて寝室に戻れば。俺の木刀を抱きしめながら寝ている。

「ったくよ。困ったお姫様なこった。」

惚れた女に泣かれたら俺はどーすりゃいいんだ

あいつは俺が惚れてるなんて思ってもいねぇ。

誰にも渡さない。俺が守る。だから俺に俺のそばに居ろ。好きだ。A。