604話 ページ42
拳を構えて即座に振り向けば、サボ達もその異様な気配に気づき警戒態勢に入っている。
海兵･･･？いや、違う･･･。
すれ違う瞬間、あんなに近い距離にいたのにこれ程の殺気に気づけなかった。
ｻﾎﾞ「お前、ただの観光客じゃないな･･･」
｢ハハっ。初めまして、革命軍の皆さん｣
口元に笑みをつくった目の前の男性は、低く、どこか妖艶さのある声で私達に語りかける。
｢･･･いや、初めてじゃない。そうだよね？A｣
迷うことなく私を見て小さく首を傾げるとクスリとも笑っていない眼を私に向けた。
貴「！誰･･･？私はあなたに会った覚えなんかないわ」
｢あれ？ボクのこと覚えてない？残念だなァ、ボクはこんなにも君に会いたかったというのに･･･｣
まるで人形、ころころと表情を変えて話してるけど･･･感情が読めない。
私達の反応を見てる･･･？あの笑顔、どうにも胡散くさい･･･。
｢でも、こうしてAと話せるなんて嬉しいなァ。ボク、Aの載ってる新聞は全部見てるんだっ｣
無邪気に子どものようにそう語る彼は、スっと表情が変わって妖艶に微笑む。
｢革命軍の最高戦力として戦う君は本当に素敵だよ。ボクはね･･･A、君の強さに心を奪われたんだ｣
ｺｱﾗ「･･･彼、Aちゃんのこと色々知ってそうだね｣
ｻﾎﾞ「あぁ･･･A、本当に会った事ないのか？｣
貴「分からない･･･顔に見覚えはないけど、でもどこかで聞いた事のあるような声･･･｣
｢ボクは見たんだ、たった一人で海軍の基地から機密文書を奪ったAを。海兵の手に堕ちることなく、何百ともいる海兵を次々に倒す可憐な君をね｣
貴「海軍基地、機密文書････確かに、数年前にそんな任務をしているわ。でもなぜ、それを･･･」
｢A、君は優しい。そんな君も素敵だ。だけど、あの時に海兵を見逃してあげたのは残念だよ｣
目を細めて不敵な笑みを浮かべた彼は｢だから｣と言葉を続けた。
｢ボクが片付けたよ｣
貴「！片付けた･･･って、あなた･･･まさか海兵を｣
｢うん。Aを追い回していたバカな奴らはボクがキレイにみんな掃除しておいたよ｣
ｻﾎﾞ「！コイツ、なんて奴だっ･･･」
｢ハルク、ボクの名はハルク。A、君ならボクのこと･･･思い出してくれるよね？｣
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 785人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ONEPIECE」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
林檎(プロフ) - 森田菜々子さん» 返事が遅くなりすみません。お願いの事ですが、それは私の作ったお話にどう関係しているのでしょうか？理解力が乏しく、すみません･･･。ご自身でお考えになるのなら私の許可はいらないかと。もし、私のお話を使うという事でしたらそれはちょっと申し訳ありません。 (2018年11月29日 0時) (
レス) id: 7b9e45c976 (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - ラム猫信者さん» 返事遅くなってしまいすみません。オリキャラはあまり出さないようにと思いながらつい出してしまいました(笑)実はかなり遡るのですが伏線をはっておりました！かなり前のお話ですが、どこか分かるでしょうか？危険な香りのするハルクですが、よろしくお願いします！ (2018年11月29日 0時) (レス) id: 7b9e45c976 (このIDを非表示/違反報告)
森田菜々子 - お願いあるんだけど良いですかな?ワンピースキャラ×ゲゲゲの鬼太郎のトイレの花子さんの恋愛短編集を作ってよろしいですか?花子が麦わら一味を設定で。ゲゲゲの鬼太郎のトイレの花子さんが知らないなら検索してね。 (2018年10月14日 15時) (レス) id: 0c14d4bc3f (このIDを非表示/違反報告)
ラム猫信者 - はわわっ！ハルクのキャラ好きです！夢主に何するのかすごく楽しみです！ (2018年10月5日 22時) (レス) id: b33addfcfc (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - Marinta Galaxyさん» 初めまして！いつの間にやら600話、番外編もいれればそれ以上。時の流れは早いものですね(笑)繰り返し読んでくださってるなんて、何と感謝すればよいか。今までの分、少しずつ修正したりしているのでまた新たに楽しめるかもしれません！これからもよろしくお願いします (2018年7月30日 13時) (レス) id: 7b9e45c976 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
