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364話 ページ35

貴「シャチ・・・お人好しすぎるわ。あの場で私に手を貸せば、海軍に狙われる事ぐらい想定できたでしょ」

シャチ「お人好しはAだろ?おれは目の前の怪我人をほっとけなかっただけだよ」


貴「ゥ・・・・」

言い返す言葉が見つからず、言葉を詰まらせる。


シャチ「それより海兵には見つかってないよなっ」

貴「えぇ、ここならしばらくは大丈夫のはず」


あれから海兵に見つからないよう路地を抜けていくと人気のない裏町に辿り着いた。

斬られた男性の手当てもするため少しの間この裏町に身を隠す事にしたのだ。


貴「容態は?」

シャチ「命に別状はないよ。急所を免れていたのが幸いだったな」


貴「急所を・・・」


あの大佐、かなり剣術に長けてるようだった。

急所を外すなんてミスはしない・・・わざと外したんだ、でも何のために──。


考えを制するように小さな手が私の手を軽く引っ張った。

「・・・父ちゃんは?」

貴「お父さんは大丈夫っ、今は少し眠ってるだけ。言ったでしょ?守るってね」

それを聞いて安心したのか男の子は笑顔を見せてくれた。


貴「私はA、あのお兄ちゃんはシャチ。キミの名前を教えてくれる?」

怖がらせないように優しく微笑むと男の子は胸の前で手を握りしめ小さく口を開けた。


「・・・ヒナタ」

貴「うんっ、ヒナタか」



しばらくたわいもない話をしていると男性から小さく声が漏れる。

シャチ「お、意識が戻ったか」


「こ・・・こは?」

男性は軽く顔を動かした。


ヒナタ「父ちゃん・・・!」

ヒナタは父親に抱きつき、その肩は震えていて泣いてるのが分かった。



「ヒナタ・・・!?怪我は?何もされなかったか?」

男性はヒナタを抱き締めると顔や体を触って怪我の有無を確認する。


ヒナタ「ぼくは大丈夫!このお姉ちゃんとお兄ちゃんが助けてくれたんだよっ」

「そうだったのか・・・。あ、ありがとうございますっ、助けて頂いたみたいで」


貴「いえっ」

シャチ「それだけ意識がはっきりしてたら大丈夫だろ、ただ傷は深いから無理はするなよ」


「ハイっ。本当にありがとうございますッ」

父親はヒナタを抱き締めたまま頭を深く下げる。


安堵した男性には辛いだろうが知らない振りをするわけにもいかない。

貴「まだ、安心はできませんよ」


「・・・・」

男性は頭をあげ、ヒナタは首を傾げた。


貴「アイツは貴方を反逆者とみなしていた。見付かったら次はどうなるか分かりませんよ」

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コズエ(プロフ) - 超時空シンデレラさん» コメントありがとうございます!話はドレスローザ編も書きます!その後も話は書いていく予定です!応援ありがとうございます!! (2016年3月10日 23時) (レス) id: e385705f36 (このIDを非表示/違反報告)
超時空シンデレラ(プロフ) - 小説のストーリーはどこまで書きますか?出来たらドレスローザ編まで書いてくれたら嬉しいです。更新頑張って下さい(_´Д`)ノ (2016年3月9日 17時) (携帯から) (レス) id: 37250be47d (このIDを非表示/違反報告)
コズエ(プロフ) - Kitty*.。さん» コメントありがとうございます!すみません、それは生半可の間違いでした!教えて頂いてありがとうございました!! (2016年3月9日 11時) (レス) id: e385705f36 (このIDを非表示/違反報告)
Kitty*.。(プロフ) - いつも拝見させて頂いております!。365話のセリフの中に「並半可な者では大佐の剣は、、、」とありましたが、並半可とはどういった意味を持っているのでしょうか。『並大抵』か『生半可』の間違いではなく故意に使われているのだとしたら意味が知りたいです! (2016年3月9日 0時) (レス) id: 73d00c2580 (このIDを非表示/違反報告)
コズエ(プロフ) - んまい棒さん» ありがとうございます!サボの出番は・・・もう少しお待ち頂けたらなと思います! (2016年2月15日 13時) (レス) id: e385705f36 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:白花 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2016年2月6日 19時

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