89話 ページ42
貴「サボッ・・・!!」
いつもならやられてしまうサボじゃない、だけどサボ一人に対して次々に集まる不良。
それに加えて私を守ろうとしているサボは、かなり苦戦を強いられている。
貴「サボっ、私も戦うから・・・!
私の事なんて気にしないでいいから、お願いっ・・・」
サボ「っァ・・・!!」
「ガンッ」と響いた鈍い音。
サボは頭から血を流すとその場に倒れてしまうと、体が一瞬動かなくなってしまう。
貴「サボ・・・?」
金縛りが解けたように体が動くようになると、サボに駆け寄り何度も名前を叫んだ。
貴「サボ・・・、サボ・・・っ!?」
サボが・・・サボがいなくなっちゃう?
嫌・・・そんなの嫌だ・・・ッ。
サボがいなくなる恐怖とサボをこんな目に合わせた怒りが私を支配する。
その感情の矛先は不良。
服をビリッと裂いてサボの頭に包帯のように巻くと頭を優しく撫でて、サボの鉄パイプを掴み立ち上がった。
貴「──っ・・・も」
「・・・あァ?なんか言ったか?」
不良に眼を向ければ鋭く睨み、鉄パイプを地面に向かって突き立てた。
貴「よくもサボを・・・ッ!!」
大きな水柱が幾つも地面を突き破り吹き上がると不良達は驚きのあまり尻餅をつく。
「はっ・・・?なッ、何だよ!これッ!?」
ドクン───
鋭く睨み続ければ、不良は顔を青ざめさせガタガタと震え始めた。
「な、何で・・・あ、あんなガキに・・・震えてっ・・・!
何なんだよッ、あの威圧感は・・・っ!?」
水柱が集まれば竜の形に変わる。
その竜はまるで私の感情を読み取っているかのように不良達に向かう。
「わ・・・わぁあぁああ───ッ!!」
───ピー!! ピピー‼
保安官の笛の音。
その音に私は我を取り戻す。
竜の形をした水は我を取り戻したと同時にその場にただの水として消えてしまう。
貴「サボ・・・。エースとルフィが待ってるよ・・・」
意識を失った不良を一瞥すると、サボを肩に担いでその場から立ち去った。
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ゆきだるま(プロフ) - すみません!64ページの最初の ルフィ「ルフィ!おめェはゆずみたいに掃除してから行きなっ!!」 の所ルフィーでは、ないと思いますが……あ、あと、これ!とっても面白いです!おもしろすぎて、笑っちゃいました! (9月3日 18時) (レス) @page17 id: b40822bf8f (このIDを非表示/違反報告)
コズエ(プロフ) - ブラピさん» ありがとうございます!「面白い」と言ってもらえてすごく嬉しいです! (2015年11月22日 9時) (レス) id: e385705f36 (このIDを非表示/違反報告)
ブラピ - 小説とっても面白いです!更新頑張って下さい!! (2015年11月22日 2時) (レス) id: 428188b46b (このIDを非表示/違反報告)
コズエ(プロフ) - ゆうこりんさん» ありがとうございます!提案ありがとうございます!これから書いていくうちにゆうこりんさんのアイディアを借りるかもしれません!No.1でもコメントしてくださってありがとうございました(*´罒`*) (2015年11月16日 0時) (レス) id: e385705f36 (このIDを非表示/違反報告)
ゆうこりん - すごいですね!更新頑張ってください!期待しています!後、迷惑かもしれませんがちょっと提案です。技で「水攻め」というのはどうでしょうか?相手の顔に水の玉を作って呼吸をさせない技です。どうでしょうか? (2015年11月16日 0時) (レス) id: 13da980614 (このIDを非表示/違反報告)
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