第38話 ページ38
仕切りのICBMの阪泉がでてくる。彼の掛け声で両端から今回の抗争の主役がでてくる。旗を見れば東京卍會と芭流覇羅と書かれている。
なんだ、トーマンは参加する方か。
芭流覇羅は･･･確か''首の無い天使''って異名がある通りトップの存在が不明なんだっけ。
見物に来てるどのチームも大人しくしてる。蘭と竜胆がこうやって見物する方ってのも中々珍しい。
少し冷静になった私だが、竜胆とは話が終わってない。腹が立つ為、2人から離れようとすると当然声がかかる。
「座れ｣
私の行動が気に食わないだろう。不機嫌そうな蘭。自分の隣に視線を一瞬向けて、一言。隣に座れと言ってるのだ。
ため息を溢すと蘭の隣に腰を落とすと足を組んだ。
そろそろケンカも始まりそうだ。物々しい雰囲気を感じ取ると大人しくしておこうと口を閉ざした。
脚に肘をつけて頬杖をついてると辺りの不良が少しザワつく。目を少し開いた先には先日会ったマイキーとドラケン君の姿。
どうやら、みんなマイキーを見ているようだ。
''無敵のマイキー''やっぱり有名ね。
蘭と竜胆も注目してる相手だ。それだけで、私が興味を持つには十分だ。
東京卍會･･･たった6人で黒龍との抗争で勝利したって話があったけ。今、割と大きくなってるのね。
蘭と竜胆の敵対するチームぐらいは知っておこうと思って覚えようとするけど、基本興味ないからスグ忘れるのよね。
「 芭流覇羅らテメーらをなぶり殺しに来たんだよ！！」
「おっぱじめるか!?マイキー！」
仕切りの阪泉も殴り飛ばし、めちゃくちゃな芭流覇羅の代表。
そうして始まった東京卍會と 芭流覇羅の抗争。
両チームが一気に突っ込み、乱闘が始まると立ち込める砂埃にあちこちから聞こえる声。
目を細めると表情を変えることなく、事の顛末を見届けた。
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