639話 ページ20
朝になると太陽がジリジリと照りつけ、外套を着てフードを被っていると汗が滴り落ちる。
ｻﾎﾞ｢A、大丈夫か？ほら水飲め」
貴「ん、ありがとうっ」
水を一口、二口飲むと額ににじむ汗をぐっと拭く。
貴「ふぅー･･･。ゴメンね。
私のワガママで出航時間ズラしてもらっちゃって」
ｻﾎﾞ「気にすんな。街の様子を見ときたかったんだろ」
貴「うん。ハルクがみんなのケガは良くなった、そう教えてくれたけど･･･ちゃんとこの目で見たかったから」
ﾊｯｸ「その本人のハルクといえば、Aと一緒におるとか何とか言っておったぞ。随分と好かれたな｣
ｺｱﾗ「大人数で来れないし、革命軍についての説明もあるからジョーに任せて船に置いてきたけど大丈夫かな･･･？」
貴「ははっ。ハルクが立派な革命軍の戦士になるのが楽しみ。みんながいるから安心して任せれるよ」
ﾛﾋﾞﾝ「あっ。もうすぐ噴水スポット、観光名所の一つに着くわ。
ほらA、賑やかな声が聞こえてきたわ」
観光区域の噴水スポット近く、建物の陰から街の人たちを静かに見つめた。
肩に手を置かれるとコアラは指をスっと真っ直ぐに向けた。
ｺｱﾗ「見て、Aちゃん！」
貴「！･･･」
｢昨日はすごかったね。ほら見てよっ、ケガがすっかり良くなったの！｣
｢あれ、なんだったんだろうねっ？
流れ星みたいですごくキレイだったよ！｣
｢なんでもいいさ！みんなの笑顔がもどったんだから！｣
笑顔の行き交う街、ここへ上陸した時と同じ。
ふっと力が抜けるとその場にしゃがんで顔を手で覆った。
ｻﾎﾞ｢A！｣
ﾊｯｸ「おいっ、大丈夫か」
貴「はあっ･･･良かった、ホントに･･･良かった」
震える声、鼻をすすると漏れるように安堵の息をついた。
ｺｱﾗ「うんっ。ずっとみんなを心配してたもんね｣
差し出された大きな手、顔を上げるとしゃがんで目線を合わせてくれているサボ。
ｻﾎﾞ｢もう大丈夫さ。能力が暴走する事はない、もしする事があってもおれが止めてやる。だから心配するなっ｣
貴「ありがとう｣
手を両手で握り締め、目を閉じて祈るように顔に近づけると深く息をはいた。
スゥっと目を開け、立ち上がるとフードを目深に被り 賑わう街に背を向けた。
ｺｱﾗ「･･････」
ﾊｯｸ「もう、時間か･･･」
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白花(プロフ) - 皆さん、コメントありがとうございます！！一人ひとりにお返事が返せずに申し訳ありません。しっかりとコメントは一字一句もらさず見ております、何度も！カメさんペースの更新の中、読んで頂きありがとうございます。とても励みになる温かい言葉に嬉しくなりました！ (5月24日 17時) (
レス) id: f936ecd47d (このIDを非表示/違反報告)
ミーコ(プロフ) - 更新ありがとうございます!いつも読ませて頂いています。内容がとても面白いです。新世界編ではどんな感じに話が進んむのか気になりますね。続きがんばって書いてください!応援しています! (5月22日 19時) (レス) id: b974f3c01e (このIDを非表示/違反報告)
Keiko03090407(プロフ) - めっちゃ続き気になる(((o(*ﾟ▽ﾟ*)o)))楽しみに待ってます (2022年12月10日 22時) (レス) @page33 id: 0dc3919b36 (このIDを非表示/違反報告)
ミーコ(プロフ) - 面白かったです!一気読みしました。このあとどうなるのか気になります!続き楽しみにして待っています!頑張って書いてください!応援しています。 (2022年9月4日 0時) (レス) @page28 id: b974f3c01e (このIDを非表示/違反報告)
あい - 本当に文を書くのが上手すぎて、一気に読んじゃいました！！これからも応援しています (2022年6月12日 14時) (レス) @page27 id: 86690bee99 (このIDを非表示/違反報告)
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