第８０号 ページ33
放課後、野崎の家にて原稿に背景を描いていると嫌な知らせが野崎から伝えられた。
野崎「堀先輩、A、すみません。今回、背景がすごく多いです。学校に別荘にビル群･･･」
堀「げっ、マジかよ･･･」
貴「う、わぁ･･･ンー、じゃあ他の仕上げをさっさと終わらせて背景に専念した方が良さそうね」
コツンとペンを額に当てて息をつくと｢よしっ｣とやる気を無理やり引き出した。
若松「大丈夫ですか!?」
佐倉「手伝いましょうかっ？」
背景が多いと聞き、何とか力になってくれようと声を上げてくれた優しい2人。
確かに猫の手を借りたいほど大変ではあるが政兄と目を合わせると小さく微笑んだ。
堀「いや、大丈夫だ」
貴「ありがとう。私と堀先輩でどうにかするよ｣
2人とも紙に描いた家の絵を見せてくれるが、よくある四角と三角で描ける簡単な家。
残念ながら背景としては使えなさそうだ。
堀「うん、二人ともいいからっ」
貴「気にしないでっ。気持ちだけでも嬉しいから」
野崎「そうだぞ、こういうのは上手い人に任せよう！がんばっても意味ないからな」
真顔で当たり前のように言う野崎、即座に言葉を返した。
堀「おまえはもう少しがんばれよ」
貴「あんたの原稿でしょーが」
──という事で一枚の原稿を野崎に渡して指示を出した。
貴「ほら、たまには描いてみなさい｣
堀「ここは裏庭な。
それっぽく見えたらいいから、適当に･･･」
野崎「先輩！適当ってなんですか、やるからにはキッチリやりますよ。プロですから」
堀「そ･･･そうか」
眉を吊り上げ、真剣な表情の野崎に少し驚くと口元を手で隠して政兄の耳元で声をかけた。
貴「なんだかんだで、真面目なのね･･･」
堀「ああ･･･そうだな」
野崎「できました」
そう言ってできた原稿を見ると背景は茂みや木が描かれているが、描き方がだいぶマズイ。
堀「ちょっ、鈴木浮いてる！浮いてる！！」
指摘されやり直すかと思えばささっと浮いてる鈴木の足元に箱を描く野崎。
貴「野崎って本当 適当だよね。
真面目とか言ったの前言撤回するわ｣
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ゆりあ(プロフ) - すごく面白いです！続きがとても気になります！待ってます！ (2020年4月26日 7時) (
レス) id: 45a22d77c5 (このIDを非表示/違反報告)
ルート(プロフ) - ！？！？！？！？更新されているだと！？お帰りなさい！！待ってました！読み返してきます！！ (2019年10月30日 22時) (レス) id: 099aeabd28 (このIDを非表示/違反報告)
カナ霆(プロフ) - とても面白いです！一気に読んでしまいました(´・ω・｀) 続きが待ち遠しくてなりません！ お体に気をつけて更新頑張ってください！この後の展開が気になりますねぇ(´ω｀) (2018年4月3日 20時) (レス) id: 63ee96b67e (このIDを非表示/違反報告)
one day - 細かいこと言って申し訳ないのですが、演劇部のプリンセスがプリンスになってますよ (2018年2月5日 18時) (レス) id: c1aec90cd0 (このIDを非表示/違反報告)
舞 - 続きが気になる！！！！更新ありがとうございます！！！！！更新ありがとうございます (2018年1月28日 0時) (レス) id: e7cea7fca8 (このIDを非表示/違反報告)
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