ノートを抱え ページ4
彩side
必死に自転車をこいで家に帰ると何時もなら必ずやっている手洗いうがいを放置し、部屋に駆け込んだ。途中でバタバタと音がけたましく鳴り、ママに怒られたけど、それよりもっと恐怖とショックの方が多かった。
バタンと大きな音を立ててまでドアを閉め、ベッドにダイブすると柔らかいベッドは私の体を優しく受け止めた。
怖い、皆どうして微笑んでるの?皆だってKZの事好きじゃなかったの?
どうして、どうしてという思いが私の全身を包む。
「どうして……どうして、どうして、どうして!!!!」
どうしてという思いが天元突破し、私は思わず持っていた事件ノートを壁に向かって投げていた。
ハッと我をに帰りノートを抱えると自然に涙が出てきた。
涙は自分の頬を伝いベッドに落ちていく。
情けないけど泣かずにはいられなかった。
皆、どうしてなの……?あんなに沢山事件を解決したじゃない。
自分の持っているノートには沢山の事件が書かれてある。全て忘れられない私の大切な思い出達だ。
その思い出をこれからも大人になってもとは言わない。だけど、せめて中学生の間だけでも伸ばせない物だったのか。
ボロボロと泣くと皆のあの微笑みが思い浮かぶ。
怖い、どうして微笑んでいるの?
KZが大切じゃなかったの……?もう、どうして……。
その日私は、ただひたすら泣き続けた。
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未胡成(プロフ) - ヤンデレきたぁぁぁぁ!!!ありがとうございます!ありがとうございます。ありがとうございます。応援してます! (2020年3月31日 23時) (レス) id: 1aec104bc7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:永久 | 作成日時:2020年3月30日 15時