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十年後の雪 ページ1
「ふふ、正解だよ、山本」
「え⁉」
入り口を振り返ると、今俺が尋ねていた女の人がくすくすと笑いながら立っていた。
「やぁ、綱吉、獄寺、山本。獄寺と山本は、まだ会っていなかったかな？」
「えッ、紫苑さん⁉」
「そうだよ。君超直感持ってるのに変なとこ鈍いよね。昔っから変わってないな」
驚く俺に、紫苑さんはまたくすくす笑う。
「はひ‼ビューティフルな女の人がいます‼」
「だ、誰？」
そこへ、京子ちゃんとハルが入ってきた。
「あ、京子とハルじゃないか。へぇ……十年前はやっぱり小さいね」
「わ、私達のこと知ってるんですか？」
警戒しているような京子ちゃんとハルの様子に、紫苑さんは納得したような顔をする。
「……あ、そっか。君達はまだ十年前の僕に会ってなかったね。僕は天月紫苑、綱吉達の仲間だよ。よろしくね」
「ツナさんの仲間ですか⁉三浦ハルです‼」
「笹川京子です。あの……天月、さん？」
「できれば下の名前で呼んでくれるかな？今苗字で呼ばれると咄嗟に反応できないんだ」
恐る恐る紫苑さんの名前を呼んだ京子ちゃんに、紫苑さんは柔らかく微笑みかける。
「あ、はい。えっと、紫苑さん」
「何？」
「あの……女の子同士で話したいことが」
不安そうな目で紫苑さんを見上げる京子ちゃんに、紫苑さんは優しく笑いかけた。
「いいよ。けど、少し待ってくれるかな？少し綱吉達と話したいことがあってね。部屋を教えてくれたら会いに行くよ」
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作者名：レイン | 作成日時：2018年8月7日 15時
