金木犀【小森隼】 (ページ31)

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Aside

隼「Aちゃん？聞いてる？」

『あ、え、うん。ごめんごめん笑』

大樹、早く帰るってことは
電車の着く時間が同じくらいってことでしょ？
だから一緒に帰ろって言ってきたんでしょ？

だったら、隼くんと一緒にいる時に
鉢合わせちゃうんじゃないかな、って、

いや、、別にやましいことなんてないし
鉢合わせになったところで、って話なんだけど。

何となく、嫌だなってそんなこと思ってて、。

いつもは楽しいはずの隼くんのおしゃべりも
全然頭に入ってこなくて

隼「…なんかあった？それとも体調悪い？」

『…えっ、』

隼「いや、なんか上の空だよ？」

『あぁ、ごめん。考え事してて、笑』

隼「そ？ならいいけど笑」

隼くんにまで心配されちゃって、ばかみたい。

駅についてみると大樹はいなかった。
時刻表見てみると、
15分前に着く電車があったから、
たぶん先に帰ったんだ。

隼「今日、どうする？亜嵐くんのとこ行く？」

『あー、今日はいいや笑』

隼「わかった。笑」

『…ねこ、この前会いに行ったら更におっきくなってた気がする』

隼「あ、やっぱり？そうだよね笑」

『うん、亜嵐くんと店長甘やかしてるね』

隼「まぁわからんくもないけどね」

『確かに笑』

大樹のことで少し安心したからか、
隼くんともいつも通り話せた。

やっぱり、楽しいな好きだなって
実感できるこの時間も好き。

大樹「あ、A！…？」

『えっ、大樹、』

隼「ん…？」

駅の下のコンビニから出てきた、大樹の手には

ふたつの缶ジュース。

あ、待っててくれたんだって

今までの私の頭の中で考えてたこと

全部が申し訳なくて、

やっぱり、電車の時間、、ずらせば良かった

なんて、また最低なこと考えた。

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