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このままずっと何も話さず終わるのだろうかと思うと少し気まずくなる。
なにか話さなければと考えるも一向に思い付かない。
何でもいいからとりあえず問い掛けてみることにした。
『す、好きな食べ物とか…ある、?』
宿儺「無い。」
うん、会話が終わってしまった。
と言うか私話し下手すぎでは???
どうしようと思考がグルグルと回り始める。
宿儺「……だが、お前の好きな食べ物は知っている。アイスだろう。」
宿儺の言葉で思考がピタリ、と止まる。
『……悠仁から聞いたんでしょ。』
宿儺「あぁ。嫌いな物も知っているぞ、それは…………」
『……やめて…!』
それを口にしないで。
私は今まで抱き締めていた相手を軽く突き放す。
私の様子に相手はニタニタと笑みを浮かべる。
まるで私の過去を全て知っているかのように。
つまり、弱みを握られてしまった。
どうやってかは知らないけど、やっぱりコイツは呪いなんだ。所詮は悪だ。人間なんかじゃない。
こんな奴のどこに惹かれたって言うの。
宿儺「もう頼れるのは俺しか居ないのを分かれ。小僧や伏黒恵、釘崎の小娘や五条でも無い。俺はお前の全てを理解してやれる。愛も優しさもお前に欠けている物は全てやろう。」
そう言うと宿儺は両手を広げ私が戻ってくるのを待つ。
行ってはいけない、コイツは呪いなんだ。祓うべき相手だ。そう頭では分かっているのに。
私の足は操られているかの如く、ふらふらと一歩ずつ宿儺の元へと歩き出す。
宿儺「…良い子には褒美をやらんとな。」
ぽんぽん、と私の頭は撫でられる…と同時に首筋に痛みが走る。
『……い"ッッッ…?!』
宿儺「……上手く付いたな。」
何が上手く付いたの…?
過去の自分の記憶が脳裏に駆け巡り、今はもう何をされたのかもすら分からない。
ただ呆然としていた。
宿儺の言葉を最後に私の意識は現実に戻っていた。
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ad____cn(プロフ) - 茶柱タッタさん» ほんとですね、、。テストもちゃちゃっと祓えたら最高ですね( ' ~ ' )テストお疲れ様です(´。・ ・) (2021年5月19日 0時) (レス) id: 528facf778 (このIDを非表示/違反報告)
茶柱タッタ(プロフ) - ad____cnさん» ぎゃぁぁぁ…労りの言葉ありがとうございます…。テストも呪術で祓えれば良いのになぁと思う今日この頃です…。 (2021年5月18日 16時) (レス) id: d106e7bebe (このIDを非表示/違反報告)
ad____cn(プロフ) - コメント失礼します。 テスト勉強、お疲れ様です、いつも楽しくお話読ませてもらってます、めっっちゃ面白いです!! 更新して頂けるのはとても嬉しいですが、実生活の方を優先してもらって全然大丈夫ですからね、、無理ない程度に受験勉強等頑張ってください! (2021年5月11日 16時) (レス) id: 528facf778 (このIDを非表示/違反報告)
茶柱タッタ(プロフ) - シオンさん» うわっ、本当だ…ご指摘ありがとうございます…!再度治しましたがどうでしょうか… (2021年4月23日 15時) (レス) id: d106e7bebe (このIDを非表示/違反報告)
シオン(プロフ) - 72話の文字化け治ってないですよ!! (2021年4月23日 13時) (レス) id: 98982630ea (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:茶柱タッタ | 作成日時:2021年3月3日 7時