呪いの王に好かれました２【両面宿儺】

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『………冷たい……。』




ふと頬に何か冷たい物が当たった気がしたので慌てて起き上がれば、そこは医務室では無かった。



どうやら今回もご都合領域に呼ばれたみたいだ。



もうこのくだりも慣れてきたので、余り驚くことも無く私はゆっくりと身体を起こす。




『用事があるなら起こせば良かったのに。』




骨の山の人物に向かって声を掛ける。



宿儺「少し聞きたい事があってな。」



宿儺曰く、急用では無いのでゆっくり寝かせてくれたとの事らしい。


唯我独尊な宿儺でもこういう所は何気に気遣いが出来るので思わずくす、と笑ってしまいそうになる。



『…それはどうも。……それで、聞きたい事って何？』



宿儺「登ってこい。こっちで話そう。」


『分かった。』



そのまま私は骨に足を掛けて、山を登り始める。


相変わらず足場の悪い山だなぁ、とボヤきながらも何とか頂点に着いて宿儺の隣に座る。



眺めはいいな、なんて呑気な事を考えていると今度は向こうから口を開いた。



宿儺「………お前の過去を知りたい。」


『え…？』




私の過去？何で？？


そんな私の表情を汲み取ったのか相手は更に続ける。



宿儺「今回の一件でよりお前を護らなければと感じた。ただ、それにはお前の事を知らなければ意味が無いと言う結論に至った。」




ただそれだけだ、と肩を竦めた相手は本当に呪霊でしかも特級で呪いの王なのかと錯覚してしまう。


また改めてこいつも元は人間なんだな、と同時に感じる自分もいた。




『で、でも今回はたまたま相手が悪かっただけで、そんな過保護に護ってもらわなくても大丈夫。私これでも準1級なんだよ。』




そこまでしてもらわなくても、と渋る私にわざとらしく大きな溜め息が横から聞こえる。

解せぬ。



宿儺「つくづく面倒臭い小娘だな…。良いか、よく聞け。今回はたまたま早くに駆け付ける事が出来たが、あと少し遅れていればお前は死んでいた。準1級でも特級相手には叶うはずが無い。増してやこれからも強い呪霊と闘うことは確実だ。それでもまだ護りは不要か？」


『呪霊にド正論言われる日が来るとは…。』




確かにこれから1人で闘う事も多くなるだろう。

正直1人で行けるかと問われれば首を横に振りたい。



でも私は…………




宿儺「周りに迷惑を掛けたくない、か？」



『なっ…………人の心読むとか性格悪すぎ。』



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※字数が足りねぇ！！！()

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