＿＿30 ページ30
:
呆気に取られる
そんな言葉がハマるのを、
心のどこかで冷静に思う自分がいた
それと同時に、この二人の表情
…………それに、期待してしまう自分がいる
隣の翔さんもきっと、俺と同じ様な心境だろう
けど……
「お礼言われるのもなんか変だけど……」
そう言って、一口珈琲を飲み
「…最初に話を促したのは俺だけど。……二人から、何か、あるんだろ？」
それに、また緊張した顔で
「…さっきも言ったけど。……勝手過ぎるのは分かってる。けど、先に進むには最初に謝っておきたかった」
「…数日前。松潤と話したんだ。正直、言葉は纏まってなくて…気持ちも複雑なものが残ってる」
「けど…。振り返ったら…確かに俺は翔さんの事がずっと好きで。相葉さんはニノの事が好きで」
「でもさ。あの時吐き出して…それから数ヶ月経って…。俺達の中に残ったのは、二人の笑顔だった」
相葉さんと潤くんの言葉の中に
複雑な気持ちを、なんとなくだけど感じる事が出来る
けど、それでも
二人の中に残った想いは、今言ってくれているものが、
その複雑さも含めて本物なのだろう事も…分かる
でも……
例え期待していたと、言っても……
「…二人の想いは、全部では無いけど…分かった、と思う。けど…」
「分かってる。それで『寄りを戻してくれ』なんて、そんな都合のいい事、言わない。それは、言う資格が無いって以前の問題だと」
「何はどうあれ、この結果は……二人が悩んで出したんだから……」
そう、翔さんと相葉さんと潤くんが言う
それは一種の膠着状態
大野さんがこういう時何も言わないのは、皆分かっている
なら……
「なら。私から少し、いいですか？」
:
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 435人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：櫻華
| 作成日時：2018年10月12日 23時
