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俺がその先の言葉に詰まっていると
雑誌から顔を上げて
「この前、飯に行ったよ」
「…え？」
誰と、とは言わなかったけど
翔ちゃんかニノ
……直感だけど、翔ちゃんだと思った
「何か、…言って、た？」
「どうするの？」
「え…？」
「聞いてどうするの？」
……どう、する？
俺は、それを聞いてどうする？何を知りたいんだ？
「今まで、ハッキリ言わなかったけどさ。俺は、誰かに肩入れする気は無いよ」
「え？」
「確かに話をしたのはあの二人。…まぁ、ニノとは話って程では無いけど」
「そ、う…」
「俺が少しでも話したのは。あの二人は形はどうあれ、あの後、その時点での『答え』を出したから」
「答え…」
「答えを出して。言葉で伝えて。…お前らは？」
俺は…。俺達は……
「あの二人…。特にこの前翔くんと話して思った事は…」
そこまで言うと、天井に目を向けて…
それは、その時の会話を思い出している様に感じた
「正直、言葉は。気持ちは複雑そうだった。まるで…自分自身に言い聞かせている様に」
ゆっくりと
でも、どこか淡々と
それは、『誰かに肩入れしない』という、表れなのか…
「全部では無いだろう。けど、その中に本音を見た気がした」
「ほん、ね…？」
「それ以上は、言えないかな」
その時、スタッフが呼びに来た
申し訳無いけど、仕事中だってのに
リーダーの言葉が頭の中でグルグルと回る
その間にも
身体に染み付いた『嵐の相葉雅紀』はちゃんと働いていて
仕事が終わって、リーダーはそのまま帰って行った
俺は…何も。誰にも言っていないと、思った
松潤とは、ちゃんと話した訳では無いけど
それでも『なんとなく』という感じで、ダラダラここまできていた
『答え』なんてハッキリしたものは、どの時点でも持っていなくて
ただこの流れに乗って
いつか慣れるのを待っていたという、『甘え』しか無い様に思った
考えたのは一瞬だった
自分の中で何かが固まった訳では無い
言葉に出せば支離滅裂になるのは分かっている
けど、…やっぱり、話しておかないと前へ進めない
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作者名：櫻華
| 作成日時：2018年10月12日 23時
